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エピソード10 『守護天使 -愛と奉仕の物語-』

エピソード10

アンナとしての転生を終えて、霊界に戻ると、

担当の大天使から、大目玉をくらいます。お説教の嵐です。

しかし、怒られなくても、

自分の人生が大失敗であったことは、じゅうぶん自覚しています。

自然と私は、罪償いがしたいと感じます。

償うほどの力量が無いとしても、

少なくとも、快楽に溺れない人生は、全うしたいものです。

そうして自ら、「どこか田舎の国に生まれたい」と請うのです。



次に私は、ラオスの首都ビエンチャンの郊外に、生れ落ちました。

涼しい雑木林の中に、いくつかの僧院が佇んでいます。

その僧院のお世話をしている家庭に、私は生まれました。


幼い頃からお坊さんのような顔立ちをしている男の子たちと一緒に、

私は、木登りしたり木の実拾いをしたりして、大きくなりました。

出家をする前ならば、彼らも女の子と遊べます。


そこには宝石なんてありませんが、

私は別に、悲しくなんてありません。

アンナの時の記憶なんて、あらかた失っているからです。

そこらに散らばっているドングリが、私にとっての宝石でした。

それしか身近にないのであれば、

特に綺麗に輝くドングリが、AAA級貴石と同じような価値を持つのです。


そこにはダンスパーティなんてありませんが、

私は別に、寂しくなんてありません。

エリザベスの時の記憶なんて、あらかた失っているからです。

男の子たちとのおしくらまんじゅうが、

私にとってのダンスパーティでした。

性的な刺激がなくても、充分に楽しいものでした。


こういう環境に生まれ育てば、

高価なぜいたく品がなくても、幸せを感じられるのです。

日本人の大人は、

「高価なぜいたく品を子供に与えることが、子供を幸せにする」と思っています。

その考え方は、見直す必要があるかもしれませんよ?



ラオスの雑木林で、ノイとして生きた私も、

美しい顔を授かっていました。

しかし、男遊びに溺れるようなことは、生涯を通じて、ありませんでした。

誠実に生きられた要因は、

大自然ともう1つ、親の精神性にあったと言えるでしょう。


私の親は、無報酬で、僧院のお世話をしたのです。

ご飯を作ったり、掃除をしたりします。

私は物心がつく頃から、それを眺め、真似て育ちました。

それは、遊びの一環でした。

皆さんが「労働」と呼んで忌み嫌う作業も、私にとっては遊びでした。

遊びと同じように感じられました。苦ではないのです。

両親は、嫌な顔ひとつせず、その奉仕を行っていたからです。


私は、

大自然の楽しさと信仰心の尊さを学んで、その生涯を全うしました。


『守護天使 -愛と奉仕の物語-』

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