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エピソード11 『トトロの森のけもの道』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月22日
  • 読了時間: 3分

エピソード11

…もちろん、

ハルオが言った「限界」ってのは、

「噴き出し笑いが耐えられない」ってイミなんだよ?

もう、これ以上、

缶コーヒーを握ったまま、

僕とあのメガネの漫才を観覧しているのは、限界だったんだよ(笑)



…「天然ボケ」のヒトってのはさぁ、

世界で最も有能な、お笑い芸人なんだよ。

ヤツらには、

松ちゃんでも、さんまさんでも、タケちゃんでも、敵わないさ!


天然ボケってのは、想像を遥かに凌駕するね!!



…ヒトが爆笑しちゃう仕組みって、わかってる?


アレはつまり、

「自分がアタマで予測した次の展開と、現実の展開とが、

 ビミョウにズレたときに、

 そのギャップに脳が着いていけなくて、笑っちゃう」んだよ!



お笑い芸人たちってのは、

あくまで、「笑いが予測出来る範囲内で、ボケる」だけさ。

バラエティ番組に、お笑い芸人が1組出てりゃ、

ヒトの脳ってのは、無意識のうちに、

「笑わせてもらえるハズだ!」って、身構えるんだよ。

…それで、確かに、

「予想外の言動」で、笑わせてもらえは、するんだけどさ?

でも、それは、

「真の予想外」ではナイから、

まぁ、「中笑い」くらいなモンさ。


でもさ?

NHKの甲子園なんかが、たまたま映ってて、

ぼーっと眺めてたりするとき、あるだろう?

高校球児たちはみんな、真剣で初々しくて、

最初の、相手チームと挨拶するのでも、全力で走ってんだよ。

ヒトの脳は、

そういう、シリアスで神聖な場面では、

「笑い筋」のスタンバイなんか、しやしないんだ。


でさぁ、そんな時に、

生真面目そうなNHKのアナウンサーが、

「さぁ、間もなく、プレイボーイです!」

なんて口走っちゃおうモンなら、

腹がよじれるほどに、大爆笑、出来ちゃうんだよ!!

「なんだぁ、

 あんな生真面目そうな実況してるけど、

 アルプススタンドのチアガールのパンツ見て、

 おチンコ勃ってたのかよー!」

ってコトに、なるんだよ♪



…するとさぁ、

天然ボケによる笑いってのは、神出鬼没なんだ。

世界中のありとあらゆる地域に笑いを提供してくれる、救世主さ♪


社会の青木先生なんか、しょっちゅう、

第二次世界大戦の防空壕(ごう)の、悲しい話をしてる最中に、

「体育館の裏の、膀胱(ぼうこう)が…」

とか、ワケわかんない言い間違いを、カマすのさ!

そこらのお笑い番組より、ずーっと、面白いさ!!


そんで、更に、

クラスの誰かが、

即座に「ぼうこう!?」とかツッコんでやったなら、

他の連中は、笑いを押し殺さずに堂々と、

ゲラゲラ笑えるんだよ♪

「笑い」ってのは、素直に大声で笑ったほうが、

キモチイイし、面白く感じるのさ!



…でも、

「天然ボケ」の連中ってのはさ、

誰かに、「天然ボケだね」って指摘されると、

不愉快になっちゃうコが、多いんだよなぁ。


それは、

「自分は、笑われている」と感じるからなんだけどさ?

違うんだよ!

「笑われている」んじゃなくて、

「笑わせている」んだ!!

みんなが2,000円も払って、ルミネやら何やらに観に行ってるモノを、

無償で、提供してあげてるんだぜ!?

そういうのを、「惜しみない奉仕」って、言うんだよ♪


『トトロの森のけもの道』

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