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エピソード11 『花ちゃんのつぶやき』

エピソード11

そろそろ、

私自身の話に、戻りましょう。


前述の通り、私は、

ある小学校のそばの通学路に、芽吹きました。

薄いサンゴ色の花が咲くまで、そこで過ごしました。



ある時、

その学校に通う2年生の女の子が、

私に見惚れ、私を摘んで帰ってくれました。

とても可愛らしい顔をした、あおいちゃんという子です。



彼女は、私を連れ帰ると、

おやつも食べず、真っ先に、

私を花瓶に活けてくれました。


深い碧の、彼女の名前と同じ色の、花瓶でした。

その碧の美しさを、私は、とても気に入りました♪

私は、ステキなマイホームを手に入れたのです。



また、

その家に住む、30歳過ぎの2人の男女は、

私のサンゴ色と花瓶の碧のコントラストを、

「とても美しい♪」と、褒めてくれました。

この家の住人は、

色に対する感受性が、とても強い方たちだったのです。



それだけでは、ありませんでした!

彼らはなんと、

私たち「花」が意識を持っており、

人間と会話出来ることを、知っていたのです!



彼らは、

毎日のように、私に話し掛けてくれました。

「可愛いね」「ありがとうね」

と、言ってくれるのです。

私は日々、エクスタシーの連続でした♪

花という生き物は、スケベなのです。



私たち「花」は、スケベであることを隠しません。

受粉を待ち望み、ミツバチやチョウに愛撫されることを待ち望み、

毎日、毎日、めいいっぱいに花弁を広げます。

美しく色づきながら、ダンスに誘われるのを待ちます。

朝露や春雨に、性器を濡らします。


そのような、私たちの艶かしい姿を見て、

人間の女性たちは、「美しい!」と、言ってくれます。

私たちのエロスを、「美しい!」と感じてくれているのです。


…しかし、

人間の女性たちは、

「色とりどりに着飾る」というところまでは、私たち「花」を真似ても、

艶かしくエロスを体現するところまでは、真似てくれません…


そのことを、

とてもとても、残念に感じます…。


『花ちゃんのつぶやき』

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