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エピソード12 『クラシックの革命児』

エピソード12

第2部では、

なんと、奏者全員が頭にハチマキを巻いて出てきた!

左半分の奏者が白いハチマキで、

右半分の奏者が赤いハチマキである。


さらに、指揮者の中島さんとやらは、

学ランを着て、ハチマキと手袋をしている!

どうやら今度は、応援団長に扮しているらしい。



彼はまた、自らマイクに向かってしゃべった。

「第2部は、観客参加型のコンサートです」と説明した。


プログラムの裏の右下の辺りに、小さく数字が振ってある。

コレが、宝くじのような役割を果たすらしかった。

そして、小さな抽選ボックスを取り出すと、

客席に下りていって、近くの子どもに一枚引かせた。

その数字を読み上げ、

該当するお客に、前に出て来てもらうのである。


その観客は、「指揮者のプチ体験」が出来るのだ!



「コンサート・ホールで指揮台に立つ」などというのは、

1万人に1人も、経験出来ないものだろう。

そのような機会を、一般の観客にも提供しようというのである!

ちなみに、

当選者が幼稚園児である場合には、保護者が付き添うようだった。



演目は、「天国と地獄」だった。

運動会の徒競走などで、よく掛かっているあの曲だ。

または、「カステラ一番、電話は二番~♪」の曲と言えば、

わかって頂けるだろうか?

およそ誰でも知っている曲である。


まずは、中島さん自らが、お手本を見せた。

一回、普通に指揮を振ると、

次は、テンポを途中で変えたりしながら、指揮を振った。

速いときは極端に早く、

主旋律を吹くトランペットなどが付いていけなくなるほどだった。

そういう時、

イタズラっぽい手振りで、「もっと速く!」と煽るのだ。

一同は、笑いに包まれる!

次は、極端に遅くする。

指揮者自ら、体をグニャグニャにして、今にも崩れ落ちそうだ(笑)

演奏は、間延びしたカセットテープよろしく、

グニャグニャのスローモーションとなる。

奏者たちは皆、意図的にピッチ(音程)を下げて奏でているようだった。

それがさらに、スローモーションっぽさを演出している。

一同はまた、笑いに包まれる!!


そして、

くじ引きで選ばれた小学4年生の男の子が、

マネして指揮を振ることになった。

中島さんの時と同じように、

最初の一回は、普通の速さで指揮を振る。

純粋に指揮を振る楽しさを、まずは体験する。

そして次は、

男の子の好きなように、テンポチェンジをしながら振る。

空気の読める子だったようで、

極端に速くしたり、遅くしたりを、巧みに繰り返した。

演奏のコミカルさと男の子の微笑ましさに、一同は盛り上がる!!



第2部は結局、

この一曲しか演奏していない(笑)

それでも、あっという間に30分が経過している。


またも、「寝かせません」の公約は、果たされた…!!



第2部が終演したら、再び15分の休憩が取られた。


ちなみに、

毎回、「天国と地獄」で指揮を振らせるのではなくて、

他の曲で指揮を振らせることもあるし、

タンバリンを持たせてパーカッションの列に並んでもらったり、

リコーダーを持たせてずっと「ド」の音を吹いてもらったり、

中島さんと「森の熊さん」を輪唱で歌ってもらったり、

中島さんと社交ダンスをしてもらったり…

様々なバリエーションがあるらしい(笑)


『クラシックの革命児』

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