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エピソード13 『アオミ姫』

エピソード13

時間は、9時になりました。

姫たちは、何時かわかっていないけれど…。


「さて、僕はもう、出発するからね?」


「出発って、どこへ?」


「どこかって?そりゃ、わからないよ。」


「は?何を言ってるの?お昼ご飯を探しに行くの?」


「違うよ。旅に出るんだよ。目的地なんて無いから、

 どこに行くのかは、僕にだってわからないさ。」


「…それで、アオミたちは、どうしたらいいの?」


「それは、僕にはわからないよ。

 姫さんは、どこに行って、何がしたいんだい?

 自分の行きたい場所で、好きなことをすればいいさ。

 じゃぁね♪」

トコッシーはあっさり、ドアから出ていこうとします。


「ちょちょちょっとー!待ってよ!

 私たち、どうしたらいいの!?」


「だから、それは、僕にはわからないよ。

 姫さんが自分で決められないんだったら、

 城の執事(しつじ)に決めてもらうしか、ないんじゃない?

 礼儀作法(れいぎさほう)のお勉強とか、算数のお勉強とか、

 色々と、ためになるヒマつぶしを、用意してくれるんじゃない?」


「えー!!

 それがイヤだから、私、抜け出してきたのよ!!」


「じゃぁ、

 次にやることを僕に聞いても、意味がないんじゃない?

 僕が、『姫、礼儀作法の勉強しましょう』って言ったら、

 キミ、言われた通りにするのかい?」


「しないわ!礼儀作法の勉強なんて、コリゴリよ!!」


「じゃぁやっぱり、

 僕にたずねたりしないで、自分で決めたほうがいいよ。

 キミ、鳥みたいに自由になりたいんだろう?

 鳥はいつだって、自分で決めて生きてるぜ?」


「そんなこと言ったって…

 何をすればいいかなんて、アオミには、わからないんだもん…」


「何をすればいいか、それを考えるチカラが無いなら、

 もう少し、謙虚(けんきょ)になったほうが、いいんじゃないかな?

 それで、アイデアをくれる人に、感謝したほうがいいよ。

 キミの執事は、キミが出来ないことを、やってくれてたんだぜ?」


「執事じゃなくて、お母さんよ!」


「どっちでもいいよ。とにかく、感謝することさ。

 じゃぁ、僕はもう、行くよ?」


「ちょっと待ってー!!!

 ねぇ?私も着いていく…」


「え?誰に着いていくの?」


「誰にって、トコッシー、あなたによ…。」


「僕、旅をするんだよ?

 キミ、旅をするの?」


「わかんないわ。

 とにかく、この小屋にいつまでも居たって、つまんないし…

 追っ手が来ちゃうかもしれないし…」


「とにかく、『城から逃げたい』っていうのが、

 キミのやりたいことなんだね?」


「たぶん…そうなんだと思う…。」


「じゃぁ、僕に着いてくればイイよ。

 僕は、城なんて興味無いから、城とは正反対に進んでいくからさ。」


『アオミ姫』

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