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エピソード14

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年1月31日
  • 読了時間: 2分

その日は宿には泊まらず、

寝台列車に飛び乗って、

遥か南の街「アスワン」を目指した。


「長距離移動の交通網」については、

国によって、

「バスが発達しているところ」と、「電車が発達しているところ」があるよ。

エジプトの場合、

「電車が発達している」と言うよりも、

「バスのほうが、更に発達していない」というカンジだった(笑)

カイロの中心地には、あんなに立派なメトロがあるというのに、

お役人たちが利用しない交通機関には、

お金も科学力も、注ぎやしないんだ(笑)

その辺は、日本とオンナジさ。


…知ってた?

日本の、高速道路などのインフラ整備も、

国会議員や県会議員のニーズに先導されて、作られていくんだよ。

彼らにニーズがあるなら、

他の住民にはどれだけニーズ薄でも、

何億も投下して、こさえちゃうんだよ(笑)

地方を旅してると、

おっちゃんたちから、そういう話をよく耳にするさ。



夜行列車は、

とにかく、長かった!

…走行時間が長かったってのもあるんだけど、

車体が、長かった!

山手線の車両の、2倍くらいはあるんじゃないかなぁ。

そんで、少数の乗務員で、大量に運ぶんだよ。ヒトも荷物も、さ。


それと、

ヤツら、時間なんててんで守りやしないんだ!

コッチは、15分前には切符の購入も終えて、

待合所でスタンバイしとくだろう?

でも、

出発の時刻にホームに停車してる電車は、

「2つ前くらいの電車」だったり、するんだよ(笑)

車体にはゼンゼン、行き先とかナンとか、書いてないモンだから、

駅員さんをとっ捕まえて、その都度確認するしか、ナイ…

まぁ、駅員さんが割りとみんな親切だってコトが、せめてもの救いだろうなぁ。


たいてい、

発展途上国の長距離列車は、一等車と二等車に分かれてるよ。

一等車には、

それなりにフカフカな座席があって、電気も煌々と点いてる。

二等車は、

せんべい座布団みたいな座席で、電気も薄暗い。

治安があんまりよくナイらしく、

「旅行者は一等車に乗れ」って、頻繁に言われるなぁ。

三等車がある国もあるね。

コレはいよいよボロ船で、

ホームレスまがいな貧困層のジモティが、

座席数以上にウジャウジャ乗ってる。床に寝てる人とかいっぱいいるし。



『導かれし者たち』

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