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エピソード19 『ヒミツの図書館お姉さん♪』

翌土曜日、その舞台はやってきた!

見知らぬ人たちの前で読み聞かせをするのは、

私にとって、生まれて初めての経験だった!!


会場となる遊戯室は、図書館と同じ建物にあり、

学童の保育所も兼ねていたため、

定員の30名はすっかり埋まっていた。

…っていうか、絶対、

30より多い数の子どもたちが、私を見つめていた…(汗)


私は、「アナグマのもちよりパーティ」という本を、選んだ。

「初めての読み聞かせはこの本にしよう」

と、小学生の頃から決めていたの♪

この本は、

私みたいに商売じみた会社で働くのに抵抗がある人は、

きっと気に入ると思うんだ♪


会場のセッティングは、誰かがやってくれていた。

…といっても、

遊戯室の角にイスが置いてあるだけだったけど(笑)

私は、ちょっと迷ったけど、

イスはどかしてしまった。

そして、フローリングの床にぺたんと座り込んだ。

このほうが、子どもたちと目線が近いから♪

子どもたちも、そのほうが、

読みやすいし、親しみやすいと思うから♪



2時ちょうどに、

私は、読み聞かせを始めた。

簡単に名前を名乗って、

いつものおばさんではない理由を、説明した。

子どもたちにとって、

読み手が誰であるかは、あんまり関係ないようだった(笑)

「キョコちゃんって呼んでね♪」

って呼びかけたら、

「キョコちゃーーん!!」

って、みんなが笑顔で応じてくれた♪

私はもう、それだけで、

天にも上る気持ちになってしまった(笑)

タレントさんたちの気持ちが、わかったような気がした♪


本を読み始めると、

みんなの笑顔はしずまり、口をぽかんと開けて、

夢中で話に入り込んでくれた!

「少し長過ぎるかも…」と、不安もあったのだけれど、

誰一人、途中でグズったりすることなく、聴き入ってくれた!

私がおどけて読めば、

みんな、笑ってくれた!

調子に乗った私は、

2箇所ほど、アドリブを挟んでしまったくらいだ(笑)



大盛況のうちに、15分が経った!

私は、うれしくて泣き出してしまった(笑)

「キョコちゃん、なんで泣いてんのー?」

と、みんな困惑してしまった(汗)

「ごめんごめん!

 みんながあんまりにも優しいから、

 私、うれしくて感動しちゃったの…。

 それに、『キョコちゃん』って名前、覚えててくれて、ありがとーう♪」

私は、何から何まで、うれしかった!!


一体、世の中の大人たちというのは、

どうして、自分が好きな仕事をやらせてもらっているのに、

客に文句を言ったり、給料に文句を言ったり、

つまらなそうな顔で作業したり、するのだろう?

…その答えも、多分、解っていた。

みんな、「好きでもない仕事」を、イヤイヤにやっているからだ…

つまり、

「ボタンの掛け違い」のようなことが、起こっていると思う。

みんな、お金や体裁、将来のことなどを考え過ぎるあまり、

みんなが自分の好みとは違う仕事を選び、

みんなが相手の好みとは違う仕事を押し付けあっている…


「楽しい」と感じられる仕事は、人それぞれ違うし、

また、時期によっても、違うはずだよね?

10年後の私が、司書を愛しているかはわからないし、

読み聞かせを愛しているかは、わからない。

10年後の私が、すでに飽き飽きしているとしたら…

私は、終身雇用などにはこだわらず、

給料の額にもこだわらず、

新しい仕事に、移っているような気がする。

多分、ガーデニングみたいなことを、やっている気がする。


そんなふうにして、みんな、

どんどん「席替え」していけば、良いと思わない!?

ちょうど、

私たちの世代が社会人になったくらいの年から、

転職サイトみたいなのが、流行りだしたのだ。

きっと、若い人たちの多くは、

私みたいに、気ままに「席替え」をしていくと思う。

常に、自分が笑っていられるように…♪



パンパンパンパンパンパンパン…!


泣きべその私は、

やけに大きな、清めの拍手(かしわで)のような拍手(はくしゅ)にビックリして、

我に返った!


…まさか…!?



『ヒミツの図書館お姉さん♪』

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