エピソード1 『首長の村の掟 -真実の物語-』
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- 2023年3月11日
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ここは、メーホンソン。
一体、地球の地名では無いような響きだけれど、地球だ。
タイ北部の、奥深き地…
少々時間を遡り…
タイの首都・バンコクに飛行機が降り立ったのは、もう夕方だった。
それでも僕は、
一晩すら滞在せずに、次の町を目指した。
なぜかと言うと、
バンコクという街は、世界有数の「カオス」であるからだ。
様々な要素が混沌と混ざり合う、欲望と汚染の街だ。
やかましい街が、僕は、あまり好きでは無いのだ。
排気ガスの臭さがハンパでは無いのだけれど、
それよりも尚、
アオザイや高級エステへの欲求が強かったりする「旅行者」たちが、
この大都市に、入れ替わり立ち替わり、やってくる。
そうじゃなければ、南方のビーチに飛ぶ。
プーケットとか、ピピ島とか、そういうところだ。
もっとストイックな「旅人」たちは、
バンコクから、北上するだろう。
タイの北部は、「旅行者」たちがぞろぞろ歩くようなところでは、ない。
…アユタヤは、「北部」には含まないよ?
バンコクより北側ではあるけれど、
相対的に言えば、あの辺は、「北部」とは言えない。
遺跡の地ではあれども、
「ストイックな旅人の町」では、ない。
『首長の村の掟 -真実の物語-』