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エピソード23 『リストラ後の7回裏で…』

エピソード23

私たちが自作するものは、

どんどん増えていきました。

特に木工細工が、私たち一家のお気に入りのようでした。


かと言って、

木製の深皿が100個在っても、何の意味もありません。

三女・絵里香が、

「ネットで販売すれば?」

と、提案してきました。

それはなかなか、面白いアイデアでした♪

…かと言って、

私たちは、お金に困っているわけではないし、

材料費はほとんどタダ同然ですから、

いくら人件費が掛かっているとは言えども、

それでのうのうと商売するのは、何だか気が引けました。



私は、家族に幾つかの提案をしました。

1、「フリマ」くらいの値段を付けること。

2、売り上げは、児童福祉施設などに寄付すること。

3、娘たち二人で、ショッピング・サイトを構築・管理すること。

4、派手な宣伝・営業をしないこと。

5、自己成長を目的に、行うこと。

以上の5点でした。


まず、無償で提供することは、

欲深い人間を引き寄せることにもなりかねないので、控えました。

「フリマ」程度の値段が、妥当に思われました。

売り上げは、寄付が良いと思いました。

寄付先はどこでも良かったのですが、

恵まれない子どもたちの成長に役立つのが、一番喜ばしく感じました。

私は、簡素なwebサイトの構築は、もう経験済みでしたから、

娘たち二人の、パソコン・スキルの向上を考えました。

また、

売り上げ金額にこだわり出すと、

本質を見失ってしまう可能性があります。

ですから、

特に営業戦略的なことは行わず、ひっそりと運営し、

私たちにシンパシーを感じてくださった方のみが利用してくれれば良いと、

考えました。

最後の項目は、

上記4つのまとめみたいなものですが、

奉仕活動といった気負いも余り持たずに、

とにかく、自己成長のキッカケにしてもらいたいと感じました。


娘たちも妻・翔子も、

この提案に、喜んで賛成してくれました。

とにかく、金儲けにはあまり興味の無い一家であるようです。

無償で手にしたもののほうがハイクオリティであるという摂理を、

痛感しているためでしょう。



…こうして、

私たちがヒマ潰しがてらに作ったものが、

少しずつ、見知らぬ誰かに活用してもらえるようになっていきました。

購入者は、微々たるものでしたが。

売り上げがゼロの月も、稀に在りました。


娘たちは、

サイトの運営だけでなく、メールによる顧客対応も行ったので、

巷の企業に頼らずとも、

一通りの社会性を養わせることが、出来てしまいました。



私たちは、

取り組む内容が、どんどん増えていきました。

それでも尚、

旅行代理店に勤めていた頃よりも、

100倍も自由で、100倍も暇でした。


『リストラ後の7回裏で…』

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