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エピソード24 『沖縄クロスロード』

エピソード24

思い出した!

恩返しし忘れてること!


信悟さんだよ。

一番最初にお世話になった、ゲストハウス・ニライカナイの信悟さん。

宿泊客でもないユカたちに、お茶いれてくれて、休ませてくれて、

情報たくさんくれて、おまけに東海岸まで送ってくれた信悟さん。

こんなにお世話になったのに、ユカたち、何も恩返ししてない!!

何て恩知らずで身勝手だったんだろう!!


ユカは急に恥ずかしくなってきて、気まずくなってきてしまった。

きっと、信悟さんのほうはまったく気にしてないんだと思う。そういう人だよ。

でも、そうだとしてもユカの心が許せない。ユカの良心が恥ずかしがってる。

ユカは早口に言った。居てもたってもいられない。

「マリ!ヒヨリ!

 那覇に戻ろう!信悟さんのゲストハウスに戻ろう!

 『今帰仁する』ってそういう意味だよ、きっと!

 …いや、違う!

 解釈が間違ってたとしても、

 啓示とかやってる前に、ユカたちは信悟さんに恩返しすべきだよ!

 それが良識ってモンじゃない!?」


マリはユカを否定せず、でも冷静に語る。

「確かに、そうかもしれないけど…

 でも、帰りの飛行機は今夜で取っちゃったよ?

 今夜はもう、沖縄には泊まれないよ。飛行機代がムダになっちゃう。」

「そっか…。

 いや、そうじゃないよ!

 飛行機代がムダになるとしても、恩はちゃんと返さなきゃ!

 ソンとかトクとか、そういうことは二の次なハズだよ。

 そうじゃないとユカ、チーフと同類になっちゃう!」


良い友を持ったもんだ。

マリもヒヨリも、ユカの恩返し案に同意してくれた。

飛行機代はムダになっちゃうけど、

それでもみんな、恩返しを優先してくれた。



ユカたちは今帰仁城(グスク)を出て、

バスを乗り継いで那覇へと戻った。移動だけで一日がかりだった。


再び、那覇バスターミナルでタクシーを拾った。

「ゲストハウス・ニライカナイ」を知ってるドライバーを見つけるまでに、

少し手間取った。全てのドライバーが全ての宿を知ってるわけじゃないから、

慎重にならなくちゃいけない。それはもう、心得てる。


『沖縄クロスロード』

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