top of page

エピソード2 『小さな大ちゃん』

エピソード2

けれど、

オレの「ならず者」生活は、1年で幕を閉じた。

改心させられてしまったのだ!



3年生進級のクラス替えで、

ムカイくんという男と、同じクラスになった。

オレは、第一印象では、ヤツが嫌いだった!

クラスで一番、背が高かったからだ!



でも、

授業中にせよ、休み時間にせよ、

ヤツは、ひょうきんで面白かった。

よく「おしゃべり」をしていたけれど、「不良」ではなかった。

ヤツは、

まず、自分の課題を黙々とやった。

終わってから、しゃべり出すのだ!

それも、課題が終わっているヤツをとっ捕まえて、しゃべるのだ。

または、先生の黒板の誤字脱字をツッコんだりして、笑いを取る。


ヤツはヤツで、

課題中のクラスメイトに迷惑を掛けないように、

細心の気配りをしていたのが、わかる。

さらには、

教室内が緊迫し過ぎないようにも、気配りしていた気がする。

子どもたちは、緊迫を嫌うからだ。


でも、ヤツの声は通るから、

他のヤツとおしゃべりしているとしても、

そのジョークがオレらの耳にも届いてしまって、

オレらは笑ってしまう。

小学生なんて生き物は、

噴き出し笑いをこらえるスキルがまだ養われていないから、

クラス中に、「ププっ!」というような失笑が、こだまする。



オレは、ヤツの面白さに降参して、

ヤツに、自分から話し掛けにいくようになってしまった。

なぜか、ヤツも、

オレのことを好いてくれた。

互いに、一番の親友同士になってしまった。


『小さな大ちゃん』

最新記事

すべて表示

エピソード200 『天空の城』

エピソード200 マスタードラゴンは天空城の2階のテラスへと着陸する。 着陸と同時に楽団は、勇ましいセレブレーションを奏ではじめた。そして天空城の住民たちが祝福に出てくる。 わー!パチパチ! れいさん、ばんざーい! デイジーさん、ばんざーい! マ「宴は後だ。先に少し話をしよう」 王の間へと移る。 マ「さて、二人を讃える言葉を送る者として、精霊ルビスと私と、どちらがよいだろうか?そなたらが望むなら女

エピソード199 『天空の城』

エピソード199 れ「一か八か・・・ 食らえ!とっておきの極大魔法!! 《ベホマ》!!!」 れいは両の手に回復のエネルギーを膨張させると、それを乱暴にクシャトリアに投げつけた!! ジュワ――――!!! すさまじい奇妙な音を立てて、クシャトリアの体が溶けていく!奇妙な煙を上げる! ク「お・ぉ・ぉ・ぉ・ぉ!」 デ「効いてるぞ・・・!」 れ「《ベホマ》!《ベホマ》!!」 そのとき、れいの体がほのかに青白

Comments


bottom of page