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エピソード36 『首長の村の掟 -真実の物語-』

…とにかく、

あなたの今の暮らしや、精神レベルでは、

アセンションなど夢のまた夢であることは、理解して貰えたかと思う。

アセンションは、諦めたほうが良い。

それでもアセンションしたいなら、

出家するほどの覚悟が、居る。

仏教僧になる必要は無いが、

お金も、保険証も、年金手帳も持たずに、

家族から離れてみると良い。

ちょっとした神秘体験は、起こってくれるだろう♪



僕とユミちゃんは、

メーホンソンの端っこの安宿に、部屋を取った。

別々の部屋だ。

暇そうな、静かな宿だった。


そして、荷物を置くと、

2人とも、しばし爆睡することにした。

ライトバンがあんな惨状だったから、一睡もしていないのだ。


昼頃に目を覚ますと、

近所のアメリカン・カフェで、ランチを摂った。



腹ごしらえが済むと、

メイン・ストリートの観光がてらに、

首長族の村に連れていってくれるツアー会社を、探した。


ツアー会社は幾つかあったが、

「今日はもう、終わった。明日だ」

と、言われてしまう…

僕もユミちゃんも、出来れば今日中に、行っておきたかった。



諦め半分で、土産屋なんぞ、覗いてみる。

この町自体には、首長族など誰一人住んでいないが、

首長族をモチーフとした土産物が、ところ狭しと並んでいた。

土産物屋というのは、そういうものだ。

「便乗商売」である。「金魚のフン」である。



しかし、

そんなフンたちと話をしていると、有力な情報が手に入った。

「貸切タクシーの要領で、ツアー会社の人間に掛け合えば、

 好きな時間に、好きなだけ、首長の村に行けるだろう」

というものだった!


確かに、

そのような自由なスタイルのほうが、都合が良い!

大勢でずらずら並んで、村を歩くだけでは、物足りない。



僕らは、

そこいらのツアー会社のスタッフと、掛け合ってみた。

「車一台で幾ら」という料金設定なので、

2人ツアーは、かなり不利なようだった。

でも、

700バーツという料金で、僕らは手を売った。

1人350バーツ。

向こうの貨幣価値でいうと、かなり大金だが、実際、1,000円もしない。

映画一回より、安いのだ(笑)



僕らは、すぐに出発した。

シルバーのワゴン車だった記憶がある。


30分くらい、走った。

道はそう、悪く無かった。


最後のほうに、とても大きな鉄橋を渡った。

ユミちゃんは、

「ここで写真を撮りたいから、停まって!」

とお願いした。

ドライバーは、すぐに応じてくれた。

貸切には、こういう利点がある。


…いや、

6人程度のミニバン・ツアーなどであっても、

「写真撮りたいから、停めてもらえますか?」

などといったリクエストは、慣行してみる価値がある。

1日に1回程度のワガママであれば、

ドライバーも、他の客も、腹を立てたりは、しない。

それに、

誰かが写真を撮りたがる風景は、

他の誰かも撮りたがっている可能性も、高いのだ!

すると、反感を買うどころか、喜ばれる(笑)



ユミちゃんは、

基本的には、全く、ワガママでは無い。

とても優しく、控えめな子だ。


しかし、

知的好奇心において、「譲れない何か」がある場合には、

物怖じせず、自分の望みを口に出来る。


このような、

「普段ワガママなど言わない人間のリクエスト」は、

たいてい、何だって、通る。

対して、

普段ワガママばかりの人間の場合、

どんなに些細なことであろうと、イチャモンが付く。

相手に「ケチ!」と言う前に、

自分のワガママの頻度を、振り返ってみたほうが、良い。


『首長の村の掟 -真実の物語-』

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