エピソード3 『ハルトの初恋』
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- 2023年4月2日
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エピソード3
オレっちは、
それでも、世の中で一番クダラナイのは、自分のような気もしている。
こないだ、一人で留守番していたら、
へそのゴマをぽろぽろ掃除するのが面白くなっちゃって、
気がついたら、30分も経っていた。
へそを掃除するのに飽きたら、今度はおちんちんが気になりはじめた。
おちんちんは、くびれのところに、カスみたいのが溜まりやすい。
時々、それが気になって仕方なくなってしまう。
フロの中だろうが、祖母ちゃんの部屋だろうが、ところかまわず、
オレっちは、自分のおちんちんの掃除に、夢中になってしまう。
おちんちんなんかイジっていて、オレっちは、アタマがおかしいんだろうか?世も末だ。
宿題とか手伝いとか、他にもやることはある気がする。
でも、
おちんちんも掃除してあげないと、かわいそうだ。
そうやって、おちんちんのケアに夢中になっていると、
だんだん、おちんちんの皮がむけてきた。
おちんちんのアタマが、顔を出すようになってきた。
すると、おしっこがしやすくなる。
おしっこがあちこち飛び散らなくなって、トイレも汚れなくなる。
ひょっとして、
おちんちんを掃除することは、ワイドショーを見るよりは、大事なのかもしれない。
いや、宿題とか手伝いよりも、大事なのかもしれない。
でも、学校も親も、
おちんちんを掃除することの重要さもその方法も、教えてくれない。
オレっちはたまたま自分で気付いたけど、
気付かないまま大人になっちまう野郎も、いるんじゃないか?
そういうヤツのおちんちんが、たぶん、「短小」とかバカにされるんだ。
「包茎」とかになっちゃうんだ。
そんで、女の子を満足させられなくなっちゃうんだ。
…オレっちは、
おちんちんを掃除してるんだろうか?
おちんちんをいじっていると、時々、妙な快感を感じてしまう。
まず、くびれのところが擦れると気持ちイイことに気付いてしまった。
次に、尿道に沿った筋をさすると、気持ちイイことに気付いてしまった。
大人たちが、「シコシコ」と表現するのは、こういうことなのか!
そんで、
「シコシコ」を夢中で繰り返していると、
突然、ピュっ!って、何かが出た!!
キモチイイ…!!
ピュっ!って出る瞬間が、人生で最高かっていうくらいにキモチイイ!!
でも、これをやると、
白いカルピスみたいのが部屋中に散らかっちゃうから、マズいことになる。
ピュっ!ってなる前にティッシュで押さえたり、色々工夫が必要だ。
爺ちゃん家の裏山に落っこちていたエロ本に書いてあったんだけど、
こういうのを、オナニーって言うらしい。
野郎は、中学生くらいから始めるらしい。
オレっち、ちょっと早かったんだろうか?
エロ本があると、オナニーは益々上手くいくし、益々キモチイイ。
家のパソコンで、エロいページを検索してみようとしたけど、
なんちゃらフィルターが掛かっていて、表示されなかった…
それに、家のパソコンで見ちゃうと、パソコンに履歴が残っちゃうらしい。
親たちは子どものオナニーを怒るから、家ではエロ画像を検索しないほうがいい。
なんでだろう?
親だって、オレっちくらいの年の頃には、エッチなことに興味津々だったはずだ。
自分も、エッチな情報をいっぱい知りたかったはずだ。
それなのに、なんで子どものエッチ教育の邪魔をするんだ?
だから、オレっちは、
オナニーがしたくなると、爺ちゃんの裏山に行くようになった。
あそこなら、誰にも見つからないし、婆ちゃんの部屋の畳も汚れない。
『ハルトの初恋』