エピソード3 『自由の空へ』
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- 2023年3月17日
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エピソード3
「勉強しろ」と言われた記憶も、ほとんどありません。
親は別に学歴主義ではなく、エリート志向でもありません。
「勉強しろ」なんて言われてないのに、
なぜか私は、一生懸命に勉強します。
親が「勉強しろ」と監視しないから、だからこそ、
私は自分で自分を、厳しく監視するのかもしれません。
授業中に居眠りしたりはしないし、ノートも綺麗に取ります。
定期テストの1週間前には、しっかりテスト勉強に励みます。
誰に言われなくてもやってしまうし、
勉強はさして、苦痛とは感じません。
…勉強が好きかと問われれば、
そうでもない気がします。
微分積分が将来の役に立つとは思っていないし、
学術的な探究心も、そんなに強くはありません。
むしろ、勉強こそが日本社会を神経質にしてしまってるガンなのでは?
そんなふうに疎ましく思うくらいです。
なぜ私、勉強するんだろう?
「勉強なんて、意味ないよ」
「勉強できても、エラくないよ」
いつかそうやって誰かに、訳知り顔で諭したいから、
だからわざわざ、意地になって勉強してるような気がします。
…私、ひねくれ者なのかな?
通知表の備考欄には毎年、「素直な良い子です」って書かれているけど。
私、ひねくれ者なのかな?素直な良い子なのかな?
自分事なのに、シロかクロかなのに、
そんな疑問にすら解答できない私が、ここにいたりします。
『自由の空へ』