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エピソード4 『リストラ後の7回裏で…』

エピソード4

2008年頃からは、

優秀そうな人材の採用を、敢えて、控えるようになりました。

テキパキし過ぎる「A型的人間」よりも、

多少おっとりした者たちを、好んで採用するようになりました。

そのため、

人材や設備のコストは、更に圧迫されました。

私たちは、築50年以上の旧い雑居ビルに、引越しました。


「70点の人材を多く集める」という方針は、

それなりに、上手くいきました。

これだと、

誰が辞めても…それが急な無断退社であっても…

大した致命傷には、陥らないのです。

また、

必然的に研修システムが充実し、

誰が入ってきても、それなりの戦力に育ちました。



この方針で、

3年程度は、割に安定飛行を続けることが出来ました。

人材の確保が後手後手に回ることも無くなってきて、

自社ツアーの企画を練る余裕も、生まれました。

自社ツアーは、

格安航空券をただ売りさばくよりも、利益率の良い仕事なのです。



そんな私たちに鉄槌を喰らわせたのは、未曾有の円高でした。

円高の影響が吉と出るか凶と出るかは、企業によってまちまちでしょうが、

私たちにとっては、甚大な痛手となりました。


私たちの会社は、これまで、

「リストラ」というものは一切、行ってきませんでした。

「それは、あまりにも非・人道的過ぎる!」と、

初期スタッフの全員が、考えていたからです。


しかし、私達は、

どうにも、人員削減の境地に立たされました。

「効率性とコスト」というものを一番に考慮した場合、

正規雇用者…つまり、正社員の立場にある者を切るのが、

最も妥当だという判断に、至りました。


私達は、大いに悩みました…。


そして、

初期スタッフと次期中堅スタッフの満場一致で、

「最も利益率の低い人間に、辞めてもらう」

というアイデアを、採用したのです。


側近3ヶ月の営業成績を打ち出してみて、

イケニエの祭壇に登ることとなったのは、

なんと、社長の乙田でした!

社長であり、資金調達者であった、乙田です!


『リストラ後の7回裏で…』

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