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エピソード4 『首長の村の掟 -真実の物語-』

建物を出てみると、

トゥクトゥクのドライバーが、満面の笑みで、僕を見ていた。

待ち構えていた。


トゥクトゥクというのは、幌(ほろ)付きのバイクタクシーのことだ。

基本的には、地元民向けの、チープな交通手段であるが、

すっかり、貧乏なバックパッカーたちの御用達となっている。



ちなみに、

トゥクトゥクのドライバーに、土産物屋なんぞを連れ回され、

挙句に、法外な料金を吹っかけられるという話を、よく耳にする。

旅のシロウトは、警戒していても、カンタンに騙される(笑)


でも、それで良いのだ(笑)


バイタクに騙されるのは、「通過儀礼」であり、「お約束」なのだ(笑)

みんな、そうやって強くなるのである。

余計な土産物を買ったりしなければ、被害額は、数百円程度だろう。

土産物に目がくらむ物質主義者は、

被害額が10倍にも達するかもしれない。ご愁傷様です。チーン。


ちなみに僕は、タイではなくベトナムで、

7,000円ほど、被害に遭っている(笑)

だから、恥ずかしがることも無ければ、悔しがることも、ないよ?



…何はともあれ、

今は、「クモの巣」の餌食になってみるしか、なかった。

旧市街に行くために、他に移動手段が無く、

歩いたら何時間も掛かるのだ。

彼は、全てを察した上で、

ああして、笑顔で立ちはだかっているのだ。


多少ボッタクラレるのを覚悟で、値段交渉してみる。

旧市街までの相場が、わからなかったけれど、

相手の言い値を訊くと、60バーツ(150円ほど)だとのことなので、

「じゃぁ、30バーツしか、払わない!」

と、毅然と言い切った。

彼に見捨てられると、僕としては大ピンチなのだけれど、

かと言って、ヘコヘコ言いなりになったりは、しない!


交渉成立!30バーツで押し通せた。



トゥクトゥクは、

どうヨイショしても、「乗り心地の良い乗り物」とは、言えない。

舗装状態の芳しくない田舎のほうだと、尚更である。

「遊園地のアトラクション」だと、思っておいたほうが良い。

それなら、セレブな「旅行者」たちでも、耐えられるだろう(笑)


…いやいや!

これはこれで、面白い乗り物ではあるし、

面白い時間では、あるんだよ?

だから、バックパッカーたちは、

いつの時代も、トゥクトゥクを愛用し続けているのだ。


たとえ、ヘンな場所に連れて行かれても、

それはそれで、面白い体験が出来ることも、多い!

少なくとも、文句ばかり言って、膨れっ面を続けてしまうなら、

そういう人は、何に出くわしたって、楽しめたりは、しない。

全ては、自分の心掛け次第なのだ!



4~5日も東南アジアに滞在して、

一度もバイタクやトゥクトゥクに乗らなかったなら、

それは、「旅」とは言わない。「旅行」だ。

あなたは、「旅人」ではなく、「旅行者」だ。


『首長の村の掟 -真実の物語-』

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