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エピソード9 『トトロの森のけもの道』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月22日
  • 読了時間: 3分

エピソード9

…なにしろ、

せっかく下道を選んだっていうのに、

30分も走ったらもう、入間市に入っちゃったよ(笑)

どーする?

次のページで、終わっちゃいそうだろう!?


…まぁ、そうはさせないけどさ♪



「ムカイくん。

 とりあえず、入間市とやらに入っちゃったけど、

 どーすっかなぁ?」


「聞き込みするしか、ナイだろうなぁ。」


「おぉー!ナーイス♪」

…ヤツは、コレを言うたんびに、

鳴りもしない指パッチンを、ぷすんとカマしやがるんだよ(笑)



そんで僕らは、

腹ごしらえも兼ねて、

コンビニに入ってみたんだ。

農村とかローソクとか、そんな名前のコンビニだよ。


僕は、

サンドイッチとチョコ味の菓子パンか何かを、テキトーに選んで、

あと多分、コーラでも選んで、レジに向かったんだ。


…え?

「多分って何なんだ!」って?


キミ、覚えてナイの??

僕、覚えてナイんだよ(笑)


さっき、説明したろう?

コレは、10年以上も昔の実話を、

なるべくそのまま、書こうと思ってるからさ?

知ったかぶって、

「チキンサンドと、チョココロネと、ダイエットコーラを買いました」

なんて、言い切っちゃったらさぁ、

僕、大ウソツキになっちゃうんだよ(笑)


…申し訳ナイけど、

コンビニで何買ったかなんて、イチイチ覚えていやしないのさ!

でも、人間には、

行動習慣や好みってモンが、あるだろう?

10年前の僕だったら、

多分、

栄養を考えて、サンドイッチを1つくらい買って、

チョコが好きだから、チョコ味の菓子パンでも買って、

炭酸が好きだから、コーラでも買ったんだよ。

んで、貧乏でケチだったから、

1食500円で収めようって、計算しただろうさ。


…こんなふうにさ?

記憶の倉庫に残ってナイ情報でも、

「知性」ってヤツで分析してみりゃ、

ニアピン賞くらいの答えは、出せんのさ♪

「暗記」なんて、どーでもイイんだよ。

「状況を分析する知性」が、重要なのさ♪


「暗記」なんて、パソコンでも出来るんだぜ?

でも、「分析」ってのは、人間にしか、出来ないんだ。



…こないだ、ニュースで、

「パソコンの頭脳が、将棋の名人を打ち負かした!」

みたいなの、やってたんだ。


そういう時にパソコンが行ってるのって、

「分析」だと、思うだろう?

ところがどっこい!

そうじゃナイんだよ!

パソコンの頭脳ってのはさぁ、

インプットされた膨大な情報の「記憶(暗記したもの)」から、

最適な答えを選ぶことしか、出来ないんだよ。


でも、

人間が持ってる「知性」ってのはさぁ、

過去のどの名人が試みたこともナイ戦法を、

新しく考案することが、出来るのさ♪



「…そういうのは、発想力っていうのよ」

って、キミは、反論するかもしんないなぁ。


まぁ、「発想力」って呼び名も、間違ってナイし、

それは、知性とは違って、右脳の担当領域だったりするんだけどさ?

結局、「新しい発想」ってのは、

「知性」の延長線上でしか、ナイのさ。

過去に「暗記」した情報を、2つ3つ、化学反応させて、

新しいモノを生み出してるだけなのさ。

「どのように組み合わせるとcoolか」をプロデュースすんのが、

「知性」の役割ってワケだよ。



10年くらい前に、誰かが、

「現代の発明家は、受難だ。

 すでに、新しい発明など、残されていない。」

って言ってたけど、

全くもって、その通りなのさ。

「新商品!」とか「新開発!」とか、

メディアは年がら年中言ってるけどさ、

よく見りゃ、部品を2つくらい、取っ替えただけなんだよ(笑)



…えぇーっと、

今、どこに向かってたんだっけ?

新薬開発の、研究所だったっけ?


『トトロの森のけもの道』


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