19 バトンタッチ! 『世界一大きなおもちゃばこ』
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- 2023年3月16日
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19 バトンタッチ!
次の電車に乗って、次の駅に下りたよ。
長ーーーーいエスカレーターみたいな歩道に乗って、改札口を出たら、
ものすごーーーーーい、広いの!!
「さぁ、空港に着いたよ♪
キミは、空港は、初めてかな?」
「うんうん!初めてだよ!!」
って伝えたくて、首をブンブン、たてにふったよ。
「…えーっと、今、8時40分かぁ…
キミ、間に合うかなぁ?
ふつうは、国内線だったら、
1時間前にはチェックインしなきゃ、いけないんだよなぁ…
メモの中に、『空港でおかしを買う』っていうのがあったけど、
これ、パスしちゃってもだいじょうぶ?おなか、空いてるだろうけど…。」
るな、どうすればイイか、よくわかんなかった。
「うーん?」って首をかしげて、お兄ちゃんの顔を、見上げてた。
「よし、こうしよう!
とりえず、チェックインを最優先にして、
もし、時間があったら、ロビーの売店で、買えばいいよ♪」
「うんうん♪」
るなは、首をブンブン、たてにふったよ。
…イミはよくわかんなかったけど、
『時間があったら、買おうね』っていうのは、わかった♪
「…ロビーまで、着いてってあげたいんだけどさぁ、
そうすると、お兄ちゃんが、ひこうき乗れなくなっちゃうんだよなぁ…。
空港のお姉さんに、キミを託して、
まかせちゃっても、だいじょうぶかな?」
「うんうん♪」
誰か、助けてくれる人がいるなら、
なんとかなるだろうって、安心できたんだぁ♪
お兄ちゃんは、
ATMみたいなきかいのそばにいる、紺色のお姉さんに声をかけて、
るなのメモを、ぜんぶ、お姉さんにわたしてくれた。
お姉さんは、
るなの状況を、わかってくれたみたい♪
お兄ちゃんとお姉さんは、
おたがいに深々とおじぎをして、
るなは、今度は、お姉さんに手をつないでもらった♪
お兄ちゃんは、笑顔で、
「バイバイ♪がんばってねー!!」
って、大きく手をふってくれたんだぁ♪
…そういえば、
るなのことを助けてくれた人は、
みーーんな、優しい笑顔の人だったよ?
『世界一大きなおもちゃばこ』