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20 ひこうきには、まだ着かないの!? 『世界一大きなおもちゃばこ』

20 ひこうきには、まだ着かないの!?

お姉さんがるなに言った、最初の言葉…

「おじょうちゃん、走るよー!!!」


「え?え??」

何も考える間もなく、

お姉さんに手をひっぱられながら、るなは、走りだすことになったの!!


「…そういえば、

 『時間がない』って、お兄ちゃんが言ってた!!」

るなは、それを思い出したから、

お姉さんにめいわくをかけないように、

めいいっぱいの速さで、走ったよ!!!

うさ子も、赤いポーチも、

あっちゃこっちゃにあばれ回って、上手く走れなかった!!

るなはまた、赤いポーチを、Tシャツの中に入れた!!


どこに向かってるのか、さっぱりわからなかったけど、

とにかく、お姉さんといっしょに、めいいっぱい走ったの!

お姉さん、本気で走ってたよ!!!

本当に、時間がなかったみたい!!!


他の人たちが、荷物のけんさをするために、大行列を作っていたのに、

るなは、最前列に、ずるこみさせてもらっちゃった!!

「ごめんなさぁーい!!」

って、みんなに言いたかったけど、やっぱりまだ、声は出なかったよ。


るなが、四角いゲートをくぐると、

「ブー!!!」ってブザーが鳴って、

赤いランプが、ぴこんぴこん光ったの!!!

「るな、何か悪いことしちゃったの!?

 ひこうきに間に合わなかった、合図なの!?」

るなはまた、

わきの下に、ジトーーって汗が出てきて、

ムネがドキドキしてきて、

頭がクラクラしてきちゃった…

お姉さんが、るなの体をつかんで、ゆさゆさ揺らしたから、

ハっと、われにかえったよ!!


「おじょうちゃん!

 おサイフか何か、ポッケに入ってる!?」

あれ?あれ??

キュロットのポッケには、ティッシュしか入れてないハズだったけど…

るなは、あわてて、ポッケの中をぐるぐるかき回したよ!!

ティッシュ以外には、小さな水色のボタンが、入ってるだけだった…。

お姉さんは、

あわてて、るなの体に、あっちこっちさわってきたよ。

それで、お腹のところのカタマリに気づいて、

「コレだ!!」ってさけんでた。

るなは、「あ、ポーチだ!!」って思い出して、

首のところから、ポーチを取り出したの。


それで、もう1回、四角いのをくぐったら、

今度は、「しーーーーーん」だいじょうぶ♪


るなは、うさ子をしょって、赤いポーチを首にかけて、

またまた、お姉さんといっしょに、走ったよ!!!

あっちに走って、こっちに曲がって、かいだん下りて…

マラソン大会よりも、ずーっと、ずーっと、大変だった!!!


いくつも、おかしを売ってる売店の前を、通り過ぎたけど、

どうやら、おかしを買ってる時間なんて、無さそうだった…

ザンネンだったけど、

るなが失敗しちゃったせいだから、あきらめたよ…。


やがて、

電車の改札口みたいのが、1つだけあるところで、

お姉さんが、急ブレーキ!!

るなも、急ブレーキ!!


ひこうきは?

もう、飛んじゃった!?


「おじょうちゃん!チケットは、どこ!?」

お姉さんは、まだまだ、あせってる!!!

るなも、あせる!!!

えっと!あっと!どこだっけ!?

るなは、また、キュロットのポッケを、ぐるぐるかき回した。


…ていうか、チケットって、どんなの!?


何を探してイイのかも、わかんなくて、

でも、しゃべれないから、質問もできなくて、

泣きたくなって、地団駄ふんじゃってたら、

お姉さんが、うさ子の中を、のぞきはじめた!!


「ちょっとごめんね?」って早口で言うと、

うさ子の中の着がえを、ぜーんぶ、ほっぽり出しちゃった!

るなのパンツも、見られちゃった!!


「ナイ!!!しからば…」と言うと、

お姉さん、今度は、るなのTシャツのお腹をめくって、

赤いポーチを、パカっと開いたよ!!


「あったー!!!」ってさけぶと、

白い、細長いふうとうを取り出して、

そこからさらに、細長い紙切れを、取り出した!!


お姉さんは、紙切れの右の部分を、ベリっと破いて、

「これは、また、ポーチに入れておくね?覚えてね?」

と言って、がさごそしまってくれた。

着がえも、うさ子の中に、ゴチャゴチャに押しこんでた。

「きたなくしちゃって、ゴメンね!!」

お姉さんは、るなに謝ってくれてた。


るなは、改札みたいなのを通ると、

また、ちがうお姉さんに連れられて、

うす暗い、トンネルみたいなところを、くぐった!!


「ひこうきには、まだ着かないのかな!?

 さすがにもう、行っちゃったのかな!!??」


『世界一大きなおもちゃばこ』

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