25 「の・も・こ」って、呼んでね? 『世界一大きなおもちゃばこ』
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- 2023年3月16日
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第3章 遊びが勉強♪♪♪
25 「の・も・こ」って、呼んでね?
「あれ!!るなちゃーん!?
声、もどったじゃーん♪」
お兄ちゃんは、満面の笑顔で、よろこんでくれた!!
「お兄ちゃん!
ありがと!ありがと!ありがと!ありがと!
いーーーーーーっぱい、ありがとう!!!」
るなは、
自分のキモチを、口に出してしゃべれるってことが、
うれしくて、うれしくて、たまらなかった!!!
お兄ちゃんは、るなの頭をなでなでしながら、
「沖縄で何するのか知らないけど、楽しい旅になるとイイね♪
じゃぁ、オレはもう、行くね!」
と言うと、今度こそ、げんかんの向こうに、消えてっちゃった…
るな、決めたんだぁ。
大きくなったら、
紺色の大きなリュックを背負ってる人を、恋人にするんだー♪
お姉ちゃんは、まだ、食事のとちゅうだった。
るなも、急にお腹がへってきちゃったから、おそばを食べることにしたよ。
食事が終わると、
お姉ちゃんは、ママに電話して、
「ぶじ、るなちゃんを引き取りました♪」って、報告してくれた。
それを言い終わると、お姉ちゃんは、
電話をひょいっと、るなに変わってくれたの。
「ママーーー!!!
しゃべれるようになったんだよー!!!
それに、1人で沖縄まで、来れたんだよーー!!!」
るなはコウフンして、
空港中に聞こえちゃいそうなくらい大きな声で、ママに話しちゃった♪
ママに報告がすんだら、
るなは、お姉ちゃんに連れられて、
電車と、バスと、船を乗りついで、1時間くらいかけて、
久高島まで向かったの。
「おね…じゃなかった、
のもと先生!
わたしは、さとう るな です!!」
「あははははー♪
ワタシのことはねぇ、『先生!』じゃなくて、
『の・も・こ』って、呼んでね?」
「えー!?
先生なのに、先生って呼ばないの??
『のもこ』って呼んだら…
なんだか、お友だちみたいだよー!?」
「そうだよー♪
のもこは、るなちゃんの『お友だち』になりたいんだもん!
…るなちゃんの、お友だちには、してもらえないかなぁ…?」
「なるなる!
のもことお友だちに、なるー♪」
るなは、もうすでに、
生まれたころから、のもこと知り合いだったみたいに、
仲良しになっちゃった♪
のもこは、35才だって言ってたけど、
るなが知ってる他の35才の人たちよりも、10才くらいは、若く見えたよ♪
「なんで??」って質問してみたら、
「沖縄で、毎日ニコニコ暮らしてる人は、
みーんな、若い顔してるんだよ♪」
って、教えてくれた!
のもこは、若いだけじゃなくて、すごーいカワイイ人だった!!
目がくりくりしてて、かみの毛がうっすら茶色くて、体がすらーっとしてて、
タレントさんみたい♪
るなは、久高島に向かってる間、
今日の朝起きてから、のもこに会うまでの出来事を、のもこに、
ぜーーーーんぶ話しちゃった!!
1ヶ月もしゃべれなかった分を、
ぜーーーーんぶ、取り返しちゃった!!
そしたらね?
のもこが、こう言ったんだよ。
「るなぁ、すんごーーーーいガンバッたんだねぇ!!??
3年生で、1人っきりで沖縄に来るだけでも、スゴいのに、
しかも、
おしゃべりができないハンデを背負って、やり抜いちゃうなんて、
ノーベル賞ものだよー!!!
いつかさぁ?
るなが、文章書くのが上手になったら、
今日の大冒険のことを、本にしたら、どう??
本にしたら、世界中のみーーーーんなが、
るなの大冒険を、読むことが出来るでしょ♪
そんなのって、ステキだと思うなぁ!!」
『世界一大きなおもちゃばこ』