28 強い信念、岩をも通す
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- 2023年3月10日
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28 強い信念、岩をも通す
「おじさん!
僕、やっぱり、行こうと思います!!
陸路で、行こうと思います!!」
「しかし…」
「はい!解ってます♪
もし、何か問題が起こっても、ぜーんぶ、自己責任です♪
おじさんや領事館のせいには、しません!」
「そこまで言い切るなら、止めはしないけど…」
「そしたら、
国境を越えるには、どう行ったらいいんですか?
どこか、バスが出てたり、しますか??」
「うーん!申し訳ナイ。
詳しい行き方までは、私も把握していないし、
この領事館にも、資料はナイんですよ!
うーん、どうしようかな…
ホントは、私の立場で、一般企業の名を出すのはマズいのだけど…」
彼は、ためらいながらも、
僕の意思の堅さに根負けして、「タブー」を犯してくれた。
今度は、この近辺の地図を取り出すと、僕に、のぞき込むよう促した。
「ココ、今、私達が居るところね?
真っ直ぐ歩いていくと、大きな通りに出るんですよ。
で、更に少し行くと、『安宿街』があります。…『安宿通り』と言ったほうが、良いかなぁ。
この通りに、
『シ○カフェ』とか、『キ○カフェ』とかっていう名前の、旅行代理店があるんですよ。
そこまで行って、スタッフに尋ねれば、
もっと詳しく、行き方を教えてくれるでしょうし、
バス・チケットなんかも、カンタンに買えるでしょう!」
「…!!
ありがとう!おじさん!!!」
『永遠の楽園』