31 同じ誕生日のヒト 『世界一大きなおもちゃばこ』
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- 2023年3月16日
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31 同じ誕生日のヒト
のもこをビックリさせることに、満足しちゃうと、
みんな、いちもくさんに、部屋のお片づけをはじめたよ。
だれも、サボる人なんて、いなかった!!
だれも、イヤそうな顔でやる人なんて、いなかった!!
のもこに、
「だまってやりなさい!!」っておこられたりしなくても、
みーんな、自分で動いてた!!!
るなも、お片づけしようと思ったのに、
「るなちゃんはダメー!今日の主役だからぁ♪」
って、言われちゃった…
るなは、のもこの横にすわって、
2人で、お片づけのようすを、ながめてた。
「のもこも、今日がおたんじょうびだったんだねー♪」
「そうだよー♪
新しい女の子のたんじょう日が、7月31日ってわかった時に、
『ワタシ、その子のおむかえ、行きまーす!!』
って、りっこうほしたんだよ♪
一番最初に、会ってみたかったからさぁ?」
「そうだったの!?」
「そうだよー♪
たんじょう日が同じヒト同士って、
どこか、似てるとこ、あるんだよねー!
だから、
『るなはどんなところが、ワタシと似てるんだろう!?』
って、ワクワクだったのさぁー♪」
「…どんなところが、のもこに、似てる??」
るなは、のもこみたいな大人になりたかった…!!
「アレもコレも、ソックリだー♪
特に、1人でひこうきに乗って、ここまで来れちゃったのを見て、
『あぁ、やっぱりなぁ♪』って、思ったの。」
「どういうこと??」
「ワタシはねぇ、
学校は、短大まで、卒業するまで通っちゃったけど、
でも、『学校ってヘンだなぁ、日本ってヘンだなぁ』って、
ずーーーっと、思ってたんだぁ。
それで、ハタチの時に、
オーストラリアに1年間、ワーキングホリーデーに行ったの!!」
「わーきんぐほりでー??」
「そーよ♪
ワーキングホリデーっていうのは、
海外の、知らない人のお家に泊まって、お世話になりながら、
その国の会社で、働くの!
スゴイのよ!?
海外旅行にもなるし、
英語のお勉強もできちゃうし、
お金もかせげちゃうし、
海外の文化とか、知ることができちゃうんだから!!!
こーーんなに最高な制度って、他にナイよ♪」
「るな、英語、少しできるよー!」
「ホントー!?3年生なのに??
じゃぁるなも、ハタチくらいになったら、ワーホリしたらイイよ♪
…ワーホリじゃなくてもイイけど、
海外の色んな国を、見てきたらイイよ♪」
「カナダ??」
「カナダも、イイんじゃないかなー♪
…でも、どうしてカナダなの??」
「るなのママ、若いとき、カナダに行ったんだよー!
ママも、普通のお家に泊まったって言ってたけど、
『わーきんぐほりでー』っていう名前じゃなかった気がする…」
「ひょっとして、
『ホームステイ』じゃない??」
「それ!それー!!」
「ホームステイも、イイねぇ♪
とにかく、日本以外の国で、
現地の暮らしを見てくることは、スッゴイ有意義だよ♪
ハタチくらいの年のコたちは、
4年間、机に座ってお勉強するよりも、
1年間、海外を見てきたほうが、
ずーーっと、ずーーっと、有意義だと思うなー♪
そういう青春時代を過ごしたコたちは、
大人になっても、
毎日ニコニコ、自由に、自分らしく、生きてるよ♪」
「海外に行くと、
『楽しく生きるヒケツ』を、教えてもらえるの??」
るなは、のもこの話にきょうみしんしん!!
「それも、まちがいじゃナイねぇ。
『色んな価値観』を、教えてもらえるんだよ♪
サラリーマンにならなくても、立派な大人には、なれるし、
結婚して子どもを産まなくても、ステキなレディになれるんだなぁって、
そういうことに、気づけるんだよ♪」
「海外のほうが、日本よりも、スゴいの??」
「うーん。そうとは、言い切れないなぁ。
海外のほうがスゴいなーって感じることも、あるよ?
でも、日本のほうがスゴいなーって感じることも、たくさんあったよ♪
海外の生活を見て、初めて、
日本のステキなところに、気づけるモンなのさー!」
「へぇー!!!
るな、大きくなったら、海外に行くー!!!
のもこみたいになりたいし、ママみたいになりたいもん♪」
『世界一大きなおもちゃばこ』