top of page

32 安宿の、ホントの相場

32 安宿の、ホントの相場

 …何だっけ?

「名言辞典」作ってんだったっけ??

 …違うなぁ…

 えーっと、画廊の多い通りを歩いて、宿を探してたんだったね!


 僕は、全ての荷物を持って歩いてたから、

宿の客引きたちは、

「アイツは宿を探しているにちがいない」と踏んで、何人も、声を掛けてきた。



 ビックリしたんだけど、

みんな、

「3ドル!」「2ドル!」「4ドル!」

 って、フレンチトーストと同じような値段しか、言わないんだよ(笑)


「どうなってんのかなぁ…ボロ家なのかなぁ…」

 って、首をかしげながら歩いていたらさぁ、

ある客引きが、

「4ダラー!シンチク(新築)! エアコン!

 ブレックファースト インクルーディング(含む)!

 4ダラー4ダラー!!」

って、アリエナイようなコトを言うんだよ!!!


 僕は思わず、

「えー!?」ってビックリして、立ち止まった!

 そして、昨日みたいに、

「とりあえず部屋を見せてもらって、不満だったらヤメよう」

 って作戦で、着いていってみたんだ。


 その宿は、

賑わう通りからは、1本外れたトコに在ったんだけどさ、

 …それにしたって、

触れ込んでた内容に、何一つ、ウソ偽りがナイんだよ!!!

 …そればっかりか、

朝食だけじゃなくて、夕食まで付くっていうんだ(笑)


 よくよく、話したり観察したりしていると、

安さのヒミツが、ちゃーんと、在った(笑)

…と言っても、

「いわく付き…みたいな悪いイミじゃナイよ?


「新築=オープンし立て」だから、

「認知度を広めるためのオープニング・セール」

みたいな、時期だったのさ♪


 この宿は、

この街の安宿としては珍しく、「家族経営」で、運営されていたよ。

 んで、

娘息子なんだかその友人達なんだかよくワカラナイ、大勢のティーンズたちが、

掃除やら洗濯やら数々の雑事を、お喋りしながら、こなしていた。

 「お喋りしながら」と言っても、

バカ騒ぎするようなカンジではなく、

みんな、穏やかで優しそうなコばかりだった♪



 僕は、

部屋に荷物を置くと、一目散にシャワーを浴びた。

 シャワーを終えて、

部屋で小説を読みながら、エアコンの風に涼んでいると、

誰かが、部屋のドアをコンコンと叩いた。


 夕食の準備が、出来たらしい♪



 ワクワクしながらリビングに降りていくと、

大きなテーブルの上に、

ずいぶんとたくさんの種類の家庭料理が、華やかに、並べられていた!!

「コレ、食事だけでも4ドル超えちゃうんじゃないの!?」

 って、思わずにはいられない、スゴいボリュームだった!!

 

料理を作ったのは、

とても恰幅が良く笑顔のステキな、この家のグランド・マザーだった。

 彼女はタブン、ベトナム人じゃナイなぁ。フランス人だと思うよ。

 …でも、

テーブルに並んでいたのは、ベトナムの家庭料理のようだった(笑)

見たことのあるようなベトナムの食材が、

見たことのナイような調理を、施されていた。


 僕は、喜び勇んで、料理を口にした!!



『永遠の楽園』

最新記事

すべて表示

エピソード158『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』

エピソード158 ドラゴンの姿のキキは世界樹の残骸の上にふわりと降り立った。 3人と馬をそっと地面に降ろす。 そしてすぐに10歳の少女の姿に戻った。 キ「ふぅ!みんなお疲れさん♪」 な「キキちゃぁーーーん!怖かったよぉぉ!!」 ななはキキに飛びついた。 キ「よしよし。よくやったねぇ」キキはななを優しく抱きしめ労った。 ゆ「キキちゃん強すぎ!」ゆなもキキを抱きしめる。 キ「へっへーん♪ だから言った

エピソード157『世界樹 -妖精さんを仲間にするには?-』

エピソード157 キキはジロっとエビルプリーストを睨みつけた。 キ「最後はみんなで戦いたいの。協力してくれる?」 3人は力強くうなずく。 キキの背後には、さっきの天使たちが光の粒の姿となってキラキラと輝いた。 キキは両手を構えて魔力を集中させる。 キ「山よ、海よ、花よ、宇宙の無数の精霊たち。そして新たな天使の友人たち。 精霊ルビスの御名の元、今こそ我に力を与(くみ)し賜え。 ただただ不届きものを滅

留言


bottom of page