えぴそーど2 『魔王が女の子ってマジなの!?(仮) -もの言わぬ革命者-』
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- 2024年12月23日
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えぴそーど2
ヒ「ママ、じゃぁ行ってくるわぁ(・∀・)」
ヒナタは、まるで近所のコンビニにじゃがりこでも買いに行くかのようにさっくりと、外出を告げた。
母「いってらっしゃい」母も負けじと、このうえなくあっさりと、娘の顔すら見ずに送り出した。
ヒ「・・・あれ?
今日土曜日だけど、お城って開いてんの?」
母「バカねぇ。お城は区役所じゃないわよ」
ヒ「そっかぁ(汗)あははは」
外に出ると、庭先では祖父が土いじりをしている。
ヒ「じぃじ、行ってくるわぁ」
爺「ふぉっふぉっふぉ!
懐かしいのぅ。わしも昔は遥かなる冒険なんぞしたもんじゃわい。
公園の木から降りられなくなった猫を助けてやったり、な(´_ゝ`)」
ヒ「それって冒険って言うの( ̄▽ ̄;)」
少なくともここ3代は、勇者らしからぬ不甲斐ない血しか流れていないのかもしれない・・・
ヒナタは初夏の暑い日差しの中を、水色の長い髪をなびかせ、城へと向かって歩く。
ヒ「それにしても、あの兵士はなんであんなに熱心だったんだろ?
アタシってばそんなに勇者の素質あるのかなぁ~」
実際は、面倒な仕事を早く終わらせたいだけだった!
ヒ「ママも、アタシが魔王討伐に出るって言ったら泣いてたわ。よほど感動することなんだなぁ」
実際は、勇者の家系にこれ以上ドロを塗り続けてほしくないだけだった!
トキョーの人間は、およそこのような人たちばかりなのだ。
トキョーの城の王の間。
ヒナタは王様の前までやってきた。
ヒ「王様、勇者の子孫の影山ヒナタです。魔王討伐の依頼、お受けします!」ヒナタはカッコよく胸に手を当てて言った。
王「そうかそうか!決意してくれたか!
トキョーを守るため、ひいてはこの世界を守るため、がんばってくれ!」
ヒ「ところで王様、イブさんローレシアを100年分貰えるって聞いたのですが!ԅ(♥️﹃♥️ԅ))))ジュルリ」
王「うん?おぉ、それは成功報酬じゃ。
そなたが見事魔王を討伐して帰ってきたら、褒美をつかわそう」
ヒ「えー!!成功報酬なんて聞いてないよぉ!」
王「先にやるとも言っておらんであろう。
しかし悲しむことはない。
そなたには旅立ちの餞別として、1000ゴールドを与える」
(1ゴールドが約100円。1000ゴールドは約10万円)
ヒ「え、1000ゴールドも!?
ふつう勇者の旅立ちって100ゴールドとかですよね!」
王「トキョーの滅亡が迫っているゆえ。
社会はすっかり過保護ゆえ。
充分な支度金を持って、しっかりと戦力を整えたまえ。
街の裏通りには兵士用の武器屋がある。そこには高価な武器も売っておる。
または魔法を買うもよいであろう。
これも持っていきなさい。《近衛兵の証》。特別手形のようなものじゃ。それで安く買える」
ヒ「魔法を?買えるんですか!?(∩´∀`)∩」
王「そうじゃ。
いくつかの街の魔法屋では魔法を売っておる。魔法を習得できる。
ここの城下町ならば。1000ゴールドあれば《メラミ》や《ヒャダルコ》、《バギマ》など中級魔法が手に入る。さすれば戦いに不慣れなそなたでもキメラ程度は倒せるであろう。冒険ははかどる」
ヒ「うひゃー!王様ったら太っ腹ぁ♪」
王「誰がビールっ腹じゃと?」
ヒ「言ってないですぅぅぅ(汗)」
王「わしはワインっ腹じゃ!」
ヒ「そこなの(汗)」
王「それと・・・」
ヒ「まだ何か?」
王「そなた一人では無理があろう。
街のはずれにあるルイーダの酒場で、仲間を探しなさい。そこには冒険者たちが誘いを待っておる」
ヒ「え?相席居酒屋?そういうのはちょっと、キモい男しかいないから絶対入りたくないんですぅ(´_ゝ`)」
王「ちがう!冒険者たちの登録所じゃ!」