えぴそーど74
まさかそう簡単にスーク(市場)にランプが転がっているとも思えないが、ビル街を歩くことにも飽きた一行は、スークとやらに行ってみることにした。
ビル街からははずれたところに、1000年も昔から時間が止まったようなゴチャゴチャしたスークがある。
スークは広く、何から何まで売られている。しかしベリーダンスの煌びやかな衣装や、この地方独特の銀製の食器などがやはり目に付く。
そしてそうした食器を売る店では、銀だか何だかで作られた古びたランプも、たくさん並んでいたりする。
ヒ「ランプがいっぱいあるよ!
しかもどれこすったって魔人が出てきそうな雰囲気あるよΣ(゚□゚︎`)」
ミ「まさに異国情緒ね。
こういう雰囲気、見てるだけでも楽しいわよね~」雑貨屋らしい意見だ。
カ「はぁあ、こういうの困るのよね」
ヒ「なにが??」
カ「わかっちゃうのよね。霊感で」
一行「えーー!!??」
カ「向こうでうっすら光ってるわ」
ヒ「向こうって?何も見えないよ!?」
そう言うとカンナは、スークの迷路を歩きだした。細い路地に入っていく。ボロいスークはますますボロくなっていく。並べらている商品は、砂ボコりやサビをかぶりまくったものばかり・・・
ヒ「げほっ!げほっ!こんなところ入ってこれないよ!」
カ「でもこっちで光ってるんだもの。こういうの探すのが冒険でしょ?」
ヒ「まぁそうだけどさぁヾ(≧▽≦)ノ」なんだかんだ趣味は一致しているのだ。
そして・・・
小さな店のボロボロのランプを、カンナは手にとった。
カ「これだわ。一番怪しい子」
しかし店主はずっと退屈そうな顔をしているだけだった。
ヒナタはカンナに小声で言った。
ヒ「『お目が高い!』とか言ってこないよ?ホントにコレなの??」
ミ「店主もわかっていない可能性はあるわ」掘り出し物というのは、そういうものだ。
とにかくカンナのセンサーはそれに反応するのだった。
カ「おじさま、これ頂戴?」
店「はいよ。10ゴールドだ」
ミ「値段を吹っ掛けてきたりもしないわね。ローカル物価がわからないけど、10ゴールドでも高いのかしら?」
カ「まぁいいんじゃない?10ゴールドくらいなら」
今は店主とケンカして機嫌を損ねても得策ではない。
一行は目当てのランプを買い、そそくさと市場を出た。
カ「はい。勇者代理ちゃん。
こういうのはアナタの出番でしょ」カンナはランプをヒナタに手渡した」
ヒ「うぉーーーー緊張する(*'▽')」
ヒナタは恐る恐る、怪しいランプの表面をキュキュっとこすった!
すると!
ぼわーーーーーーん!
なんと、ランプの中からガタイの大きな魔人が姿を現した!
ヒ「ホントに出ちゃったーーーーΣ( ̄□ ̄|||)」
一行「!!」一行は誰もが驚いている!