えぴそーど76
ミ「あなたは、何者なの?魔物では?」
魔「はっはっはーぁ!とーーーんでもない。
その逆です。
オレ様は、神!」
一行「えぇーーーー!?Σ(゚□゚︎`)」
カ「まぁ神を名乗るヤツなんざ怪しいヤツしかいないのよ。ナントカ天みたいなさ」
魔「ところがどっこぉーい♪オレ様ホントに、神なんですぅぅ!」
ヒ「どうやって、神様になったの??」
魔「うーん、あれは1年か1億年くらい前・・・」
カ「すでにバカそうな会話ね・・・」
魔「バカなんじゃナイんです♪
コレはミューーーぅジカルっっ!」
カ「あっそう」
魔「昔オレ様、ピッコロって名前の緑色の顔のおっさんと、神様の座を争ってたんでさぁ。
そんで一足お先に神になったんでさぁ」
ヒ「うん?どうして神様になれたの??」
魔「ほっほーぅ!とてもイイ質問ですなぁ♪
オレ様、神様にこう自己紹介したんでさぁ。
『好きな飲み物は家で飲むコーヒー。嫌いな飲み物はカフェで飲むコーヒーです』ってねっ♪」
カ「何が違うのよ」
魔「コスパが全然違いますぜお嬢様っ!
家で飲むインスタントコーヒーは1杯5円でしょう?
でもカフェで飲むコーヒーは500円だ!100倍も違う!天地がひっくり返りますぜお嬢様!!」
カ「なんで話をはぐらかすのよ?」
魔「そしたら神が言うんです。『よし合格だ!』
面接開始からわずか5秒っっ!」
ミ「そんなカンタンなの?(^▽^;)」
魔「しかしだぁれも出来ないっ!!
神になれるのはホームレスみたいなヤツだけですぜ!ほっほほほーぅ♪
・・・さぁ話を戻しますよ?そして神様は言ったんです。
『お前にどこでも好きな住居を与えよう』ってね!
そんでオレ様、砂漠の国のランプの中を選んだってワケ!」
ヒ「なんでも願い叶えてやるって言われて、ランプの中に閉じこもったの!?」
カ「それって『どうやって神様になったか』の話じゃなくない?」
魔「神になる方法をカンタンには話せませんでさぁー!
だから代わりに、オレ様の生きざまをちょいと話したってワケでさぁ!」
ミ「何にも考えてないようで色々考えてるのね(・。・;」
魔「さぁーてご主人様!
オレ様そろそろサヨナラしなければなりませんぞぉ!」
ヒ「えぇー!まだ何にも願い叶えてもらってないよ!?Σ( ̄□ ̄|||)」
魔「何をおっしゃるご主人様!
『おしゃべりしたい』と、世界一崇高で宇宙一くっだらないお願いをお申しつけされたではあーーりませんか!」
ヒ「えぇぇぇぇそこで使っちゃったのアタシ!?Σ( ̄□ ̄|||)」
カ「銀河一バカなんじゃないの!!!」
ミ「あはははははははは!」
魔「というわけで、寂しい別れですご主人様。
シクシク。いいえ大丈夫。心配なさらないで!
あぁそうそう!
オレ様が消えたら、ランプはまたその辺に捨てておいてくださいませ!」
カ「捨てちゃっていいの?」
魔「砂漠の民はモノを大切にする民。
道に捨ててあったら、誰かが拾ってまたどこかの市場に売られるんでさぁ。
そしてそれをまた誰かが手にとる。
砂漠の国だから出来る、リサイクルな再上演ですなぁー♪」
ミ「い、意外と深いこと言ってない・・・?」
魔「ほっほっほーう♪
オレ様、神様ですからぁぁぁぁ!
それでは、マッサラーーーーマ!」
そう言い終えると、ランプの魔人はボワンと姿を消してしまった!
ヒ「消えちゃったー!」
ヒナタは再びランプをこすってみる。しかし、うんともすんとも言わない。
ヒ「うーむ」ヒナタは3秒思案した。
ヒ「こちょこちょ!」ヒナタはランプをこすらず、くすぐった!
魔「ぎゃはは!
あ、やべぇ!シーーーーーン」
ヒ「おや!?(・∀・)」
魔「シーーーーーーン」
ランプはそれ以上、うんともすんとも言わなくなった。
カ「隙だらけな神様だこと」
ヒ「森へおかえり♡」
ヒナタはそっと、ランプを投げ捨てた。
君も覚えておくといい。ボロいスークの、ボロいランプだ。
金持ちが誰一人見向きもしないような、ボロいスークの、ボロいランプだ。