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24 「てへへ」の美学 『世界一大きなおもちゃばこ』

24 「てへへ」の美学

お兄ちゃんは、

「お店の人に聞いてみよう」って、ていあんしてくれた♪

るなの手をしっかりにぎって、おそば屋さんに、入っていった。

おくのキッチンにいる、店員さんに声をかける。

「すみません。

 この店の前あたりに、30分くらい前に、

 だれか、女の人が、待っていませんでしたか?」

「さぁ…。

 女の人って、何才くらいの人なんです?」

「いやぁ、年はわかんないですねぇ。

 のもと けいこ『先生』って書いてあるから、

 わりと年配の人じゃないかと…」


って、お兄ちゃんが言っている最中に、

「ぶっ!!」

と、おそばを吹き出すような音が聞こえて…


「のもとけいこって、ワタシなんですけど…?」

ふり返ってみると、

お兄ちゃんと同い年くらいのお姉ちゃんが、

きょとんとした顔で、るなたちのこと、見てた…


「え?あ?

 あ…すみません!

 あの、のもとけいこ先生ですか?

 この辺で、女の子と、待ち合わせの約束、してませんでした!?」

「あなたが、るなちゃんー!?

 良かったー!!!ぶじに、ここまで来れたのねー♪」

お姉ちゃんは、るなのことをぎゅーっと抱きしめながら、そう言ってくれたの。


「…あ、あの、

 店の『前』で、約束していたんじゃ…??」

「そうなんですー!!

 ごめんね、るなちゃん!!

 なかなか、るなちゃんが来なかったもんだから、

 お腹がすいちゃって… てへへ。」

るなは、なんだかよくわかんなかったけど、

お姉ちゃんが、るなのことをゼンゼンおこってなかったから、

とっても、安心したんだぁ♪


「じゃぁ、

 ぶじ、任務が完了したみたいなんで、オレはもう、行きますね!

 キミ、るなちゃんっていうんだね♪

 オレのカノジョと、オンナジ名前だよ(笑)

 コリャ、運命だったんだなぁ♪

 じゃぁね!」

るなは、もう1回、お兄ちゃんのところにかけよると、

ぎゅーーっと抱きついて、顔をすりすりしちゃった。

思わず、

「バイバーイ!」って、口を開いちゃったの。


「…あれ!?

 るな、しゃべってる!?」


『世界一大きなおもちゃばこ』

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