5 お金をもらいながら勉強する、幸せ者
私の生活は、すっかり雑貨屋中心になってしまった(笑)
授業中もしょっちゅう、ポップのデザインを考えていた。
飾り文字の描き方や、カードをふち取る装飾的なラインなどを、
色んな日常品をマネっこしながら、研究した。
…このプロセスのおかげで、
私はずいぶんと、イラスト的なコトが上達した。
文化祭のクラスTシャツの「AS YOU LIKE」の文字を、
私がレタリングすることになったぐらいだ!
アレは本当に、恥ずかしかった!けど、うれしかった♪
一体私は、
お金をもらいながら、のんびりお絵かきなんぞしていて、
なんて幸せ者だったのだろう!?
私がお金を払ったって、イイくらいだと感じていた。
それくらい、有意義なバイトだった。
もし、私が、
大手スーパーのレジ打ちバイトなんぞを選んでいたら、
こんなにアーティスティックで個性の尊重される業務など、
何年経っても、経験出来なかったことだろう。
以降も私は、
お給料の高さは気にせず、
のんびりしていてアーティスティックな感性の刺激される仕事を、
選び続けている。
『星砂の招待状 -True Love-』