えぴそーど105 『魔王が女の子ってマジなの!?(仮) -もの言わぬ革命者-』
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- 2024年12月24日
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えぴそーど105
郊外に向けて歩を進めると、小川をまたぐ素朴な橋があった。
そしてその欄干に腰かけて、弾き語りをする男の姿がある。アコースティックギターを抱えながら、優しい声で歌っている。
カ「吟遊詩人?」
ミ「冒険者の吟遊詩人とはちょっとタイプが違うようにも見えるわね」
ヒ「ちょっとカッコイイんじゃないのぉ?カンナちゃん( ̄▽ ̄)」
ヒナタはカンナの脇をつっついた。
カ「なんで私に言うのよ」
一行は何かが気になってソワソワしている、が、核心を突いた言葉を言うことは出来ない。そのまま橋は近づいていく。歌唄いの前を通り過ぎていく。
?「君が笑顔でいたいなら 君が誰かを愛しなよ
誰かに会いたくなるなら 明日が明るくなるから
君を笑顔にしたいから 僕は笑うんだぁ
君を笑顔にしたいから ジョークを考える
君が笑顔でいたいなら 君が誰かを愛しなよ
そいつが僕ではなくても いいから いいから
君を笑顔にしたいから 僕はがんばれる
君の笑顔を見たいから 僕は今日も生きる
君を笑顔にしたいから 僕はがんばれる
君の笑顔を見たいから 僕は今日も起きる
大きな声じゃ言えないけど 君を愛してる
いつでも笑顔を描き続ける そんな君の心を」

ヒ「おぉ~ブラボー!」
?「あ、どうも(^▽^;)」男は照れくさそうに、短く礼を言った。
ヒ「『へいカワイイね!どこの国から来たの?』とか言わないの??」
?「は??」
ヒ「そうじゃないと漫才にならないじゃないかよぅ(*´з`)」
?「な、何言ってるの?僕は歌っているんだよ」
ヒ「ていうかさぁ!
今の歌、アタシのために作ったの??Σ(゚□゚︎`)」
?「え!?」
カ「そんなわけないじゃないのよ!
コホン。
あのう、べ、別にあなたに用事があるってわけでもないんだけどね。
この辺りにホームステイの宿があるって聞いたのよ。知らない?」
?「あぁ、それなら橋の向こうにあるよ」
ミ「ありがとう。それって良い宿なの?」
?「僕はそう思うけどね♪
外国の旅行者がそう思うかは、わからないな~」
カ「ヒ、ヒナ!名前を名乗りなさいよ」
ヒ「えぇ?用もないのに個人情報をさらすのは・・・(´_ゝ`)」
ミ「いつも無意味にフルネーム名乗ってるのに(^▽^;)」
カ「歌の1つも聞いておいて名前も名乗らないなんて、失礼でしょ!」
ヒ「そう?しょうがないなぁ(´ー`)
カンナちゃんです。《ヒャダルコ》が得意だけど氷のような心はしていない、ちょっとお茶目な18歳です♡」
カ「ちょっと私の名前じゃないのよそれ!」
?「あははは、君たち大道芸人なの?」
ヒ「というわけで、君も名乗りたまえよ( ̄▽ ̄)」
ソ「僕?僕はソロっていうんだ。ソロ・フナスキン」
ヒ「ふうん。アタシはヒナタちゃんで、向こうはミーさんでセナちゃんだよ」
ソ「名乗ってもらったところで悪いけど、そろそろいいかい?
僕は歌うために橋に来ているんだ」
ヒ「えーっと!
うーんと、あの、
橋の上なんかで歌ってて落っこちちゃわないの??」
ソ「ははは!落っこちないよ。体は鍛えてあるからね」
カ「もっと気の利いた話をしなさいよ」
ヒ「だってぇ、な、何も思いつかないんだもん」
ミ「とっても上手なのね(*'▽')プロのミュージシャンなの?」
ソ「プロじゃないよ。アマチュアさ。
普段はペンキ塗りの仕事をしてる。
世界を明るく塗り替えるのは、楽しい仕事さ♪
踏み台の上にも乗るからね。だから橋に座ってても落ちっこないさ。
君たちは、何のために旅をしてるの?
えぇっと、カンナちゃんだっけ」
カ「ドキっ!」
ヒ「アタシはヒナタですぅ(*'ω'*)」
ミ「そうだわ。いいフリをしてくれたわね。
ねぇソロ、ヨッパラ連合の総大統領をどこが担うべきか、なんてニュースは知ってる?」
ソ「まぁ人並みには」
ヒ「そう!それについてどう思う?って意見が聞きたいのだよ。
それ以外にはべべべべ別に、何も用事はないのさ!」
ソ「えぇ?どこが担うべきかもないと思うよ。どこも不適合なんじゃない?」
ヒ「そういうのってアリなの?Σ(゚□゚︎`)」