エピソード156
エ「くっくっく。
我れ自体が、より大いなる目的のための時間稼ぎだとしたら・・・?
貴様がここに居るということは、世界各地に救世主はいない」
エビルプリーストは飛び立っていった手下たちを見上げた。
キ「はっ!そうだったわ!
ゆな!さっきの《バギマ》で枝を切り落とす名案をもっとやって!
アミンやななも出来るだけ枝を切り落として!」
そう指示を出すと、再び肉弾戦でエビルプリーストに向かっていった!
殴り、蹴り、拾ったカマで俊敏に敵を斬りつける!アーシャ直伝のかかと落としをお見舞いする!
エビルプリーストも肉体で必至に抗戦する!
キキはキキで時間を稼いでいた。ゆなたちは無数の枝を切り落とした。アミンはそれを拾い集めようと駆けだす。
キ「アミン!拾わなくていいわ。
下準備ありがとう!
むむむぅぅぅぅ・・・《アストロン》!!」
キキが魔法を唱えると、フロア中の世界樹の枝たちがなんと鋼鉄になった!
キ「・・・からのぉぉぉぉ」
無数の鋼鉄の枝が、キキの手の動きに合わせて宙へと昇っていく!
ア「な、なにをしでかすんだ!」
キ「おとめ座流星群っ!!!」
ババっ!キキは勢いよく両手を振り下ろした!!
ドドドドドドドドド!!!!!
鋼鉄のヤリと化した無数の世界樹の枝は、散り散りになった魔王の手下たちを追従して突き刺さった!
その一部はななたちからも見える!
エ「ぬぅぅぅ。
しかしヤリの一撃程度で我の部下は倒れはせぬわい。計画は続行さる」
キ「・・・からのぉぉ」
ゆ「まだ何かやるの!!??」
キ「真・おとめ座流星群っ!!!」
キキは勢いよく両手を振り下ろした!!
ピシャーーーーー!!!!!
ドガガガガガガガガ!!!!!
なんと、空から無数の雷(いかずち)が降り注いだ!
そうだ。キキが放った鋼鉄の枝を避雷針にして、魔物たちにだけピンポイントに、キキは無数の雷の雨を降らせたのだ!!!
キ「たぶん散ったわ。ほとんどは」
エビルプリーストは手下たちの気を探り、その通りであることを察知して青ざめた・・・!