エピソード196 『天空の城』
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- 2024年11月1日
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更新日:6月16日
エピソード196
セ「なんだその巨大な盾は!!」
れ「た・・・て・・・?」
なんとれいの目の前には、人の体を覆い隠すほどにも巨大な盾が、敵に立ち塞がっている!
それを構えているのは・・・
れ「デイジー!!!」

デイジーは巨大な盾で《マヒャデドス》から2人の身を守った!
デ「久しぶりだな!」デイジーはれいに、片目だけでにやっと微笑んだ。
デ「ルビスとかいう横柄な奴に、『れいを助けてくれ』と懇願されたんだ。
来てみたら魔王の城だとよ。
悠々話してる暇もないが・・・結局あの戦士の神殿にあったのは、《はやぶさの剣》ではなくこれだった。
《オリハルコンの大盾》だ。防御能力はすこぶる高いが、すこぶる重い。はっはっは。まさしく戦士の高みだ」
セ「怯むな!大勢に変化はない!」セルゲイナスは号令を掛けた。
「うぉぉぉーー!」手下たちは一斉に襲い掛かってくる。
デ「うぉぉぉぉ!」デイジーは真似するように唸ると、その大盾を構えたまま、真っ向から魔物の群れに突進した!
そのまま数匹を壁に向かって押しつぶす!
セ「な、なんという奴だ・・・!」
デ「盾で戦っちゃいけないルールはない」
れ「デイジー!」
この凶悪な魔物の群れを前にして、まったく怯む様子のないデイジーを見て、れいは凄まじく気力を取り戻すのだった。
デ「先に行け、れい。
おまえの相手は魔王だ」
れ「でも!」
デ「こいつらはオレ一人で倒せる」
れ「それはいくらなんでも無理よ!」
デ「オレは魔王よりも恐ろしい。
手段を選ばないからな。《ホイポイ》!」
デイジーは盾をほっぽりだすと、同時に《破壊の鉄球》を物質化した!

超重量の武器を軽々と持ち上げると、瞬時に駆けだす!目の前の手下をジャンプして跳び越えていく。
セ「来るか!」セルゲイナスはデイジーに身構える!
しかしデイジーはセルゲイナスには向かわず、なんと城の壁に突進していった!
そして!
ドゴォォォォーーーーーン!!!
なんとデイジーは、《破壊の鉄球》で城の壁を思いきり殴りつけた!
壁はその超衝撃で崩壊を始める。デイジーは攻撃の手を緩めない。再び鉄球で壁を殴りつける!
ドゴォォォォーーーーーン!!!
城が崩れ落ちる!天井からシャンデリアや城石が崩れ落ち、無数の魔物たちに襲い掛かる!
デ「勝つどころか・・・魔力を使わずにこの戦いを終わらせる。
行け!れい」
れ「わ、わかった!」
デイジーの心配をすることはとても愚かだと、れいはよくわかった。
れいが押されたこの魔物の大群に対して、デイジーはまったく怯んでいないのだった。虚勢とも思えない。「魔力を消耗せずに倒してやる」と言ってのけたのだ。「やっぱりデイジーはすごいわ!!」