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エピソード22 『トランク1つで生きていく』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月9日
  • 読了時間: 2分

翌日、タカユキさんは玄関で私を見送ってくれました。

「いいかい?

 キミがこれから、旅ガラスな人生を生きるんであれば…」

「はい?」

「誰と話すか、誰とツルむかは、キミ自身が主体的に決めたほうがいいよ。

 人間関係で、受身になりすぎないこと。

 女の子はとかく、シャイで受身な子が多いけど、

 見知らぬ人たちばかりの中で受身なままでいると、

 話しかけてくるのはたいてい、ナンパ気質のオトコばっかりだから。僕みたいにね。あはは。」

いや、あなたは違う。

「慎重に人を見極めなくちゃいけないし、人間観察力も付けなきゃいけない。

 誰にアドバイスを請うかも、慎重に決めなきゃいけないよ?」

「はい。『まりりん』みたいなところに近寄っちゃいけないんですよね?」

「ううん。そうじゃないんだ。」

「そうじゃないの?」

「自分に合わなそうなところでも、時には出入りしたらいいよ。

 お金の問題とかあるし、臨機応変に活用したらいい。

 『8割の客は自分と合わないだろうな』って、理解してることは大事だけど。

 でも、『まりりん』みたいなところで親友が作れないかといったら、そうでもないんだよ。」

「そうなんですか?」

「傾向っていうのは、あくまで傾向だからさ。

 8割の客は『まりりんテイスト』だろうけど、そうじゃない客だって少しは来るから。

 そういう少数派は、キミと感性が合うかもしれないよ。

 そういう少数派を見つけるには、

 『バーベキューに行かない人たち』を、見逃さないことさ。

 …これはあくまで、比ゆだからね?」

「避難所に行かない人を、見逃さないようにすること。」

「そう。そういうことさ。

 少数派同士ってのは連体しやすいし、意気投合しやすいから、

 むしろ『合わない場所』のほうが、親友を作りやすいかもしれないよ。」

「うん。ありがとうございます!」



『トランク1つで生きていく』

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