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第15章 とうぎじょう

第15章 とうぎじょう


二人はまたもロマリア城下町に撤退した。MPにはまだ余力があったが、精神的にヘトヘトなのである。

テーブルに腰かけて二人は、瀕死を繰り返さずに大きな戦力アップが出来る方法がないか、思案した。

リ「それにしてもこの城にたむろしてる冒険者って、みんなお金持ちよね。

 みんな立派な剣や鎧を身に付けてるわ。1万ゴールド以上もするのに?どうなってんだろ!」

すると、地下の階段から上ってくる強面たちの笑い声がした。

戦「はっはっは!今日も勝ちまくったぜ!

 ダブルアップにダブルアップで8000ゴールド!ついてるな~♪」

リ「ダブルアップ?8000ゴールド?

 カジノでもあるっていうのかしら?こんな無骨な城に」

店のマスターが通りがかりで話しかけてきた。

店「おや、ご存じないのですか?地下にコロシアムがあるのですよ。もっぱら賭け用の闘技場ですがね。モンスター同士を戦わせて、どいつが勝つかを賭け合うんです。見事的中すればウッハウハ、てヤツですね」

リ「なるほど」

マ「ギャンブルってこと?」

店「行ってみてはどうですか?入場だけなら無料ですし、何も賭けなくても様子は見れますよ」

マ「物騒なんじゃないのぉ?(汗)」

リ「否定はできない。けど《さまようよろい》よりはマシでしょ(笑)」

店「はっはっは!」


二人は階段を降りてみた。

カジノ、というような華やかな場所ではなく、やはり闘技場であった。粗野な場所である。

戦うモンスターたちの雄たけびが響き、賭ける冒険者たちの熱狂が響いていた。

リ「あぁむさくるし!」

マ「帰ろうよぉ~」

リ「ちょっとだけ」

そう複雑な場所ではない。さらに地下の闘技場を囲んで観客たちが見下ろしている。中央にはオッズを賭けるためのカウンターがあり、男たちがたかっている。女もいる。

闘技場では憎っくき《こうもりおとこ》が4匹互いにやりあっている。

「《マホトーン》!」なんと《こうもりおとこ》Bが《マホトーン》で他の呪文を封じた!

リ「あいつ、《マホトーン》なんて使うのね!

 そっか。お金を増やすだけじゃなくて、モンスターの特徴を知るようなメリットもあるんだわ。

 だから流行ってるのかな」

マ「《マホトーン》て何だっけ?」

リ「呪文を使えなくする呪文よ!アンタが喰らったらピンチってこと!」

マ「えぇ!!知っといてよかったぁ(汗)」

リ「ほら、そういう意味でも《刺のムチ》買っといてよかったじゃない♪」

マ「そうだねぇ」


二人は2~3の試合を静かに眺めてみた。

リ「ちょっと賭けてみる?」

マ「えぇ、お金なくなっちゃうよぉ!」

リ「まーだ負けって決まったワケじゃないわよっ。

 アンタあたしが天才だって知ってんでしょ?」

マ「そうだけどぉ~」

店「らっしゃい。ここは手に汗握る闘技場だよ。

 勝つと思うモンスターに賭けてみな!」

リオは次の試合のオッズ表を眺めた。

スライム    ×3.7

おおがらす   ×2.4

いっかくうさぎ ×1.7

リ「コレは《いっかくうさぎ》で堅いっしょ。

 おじさん、とりあえず10ゴールド賭けてみるわ」

店「10でイイのか?バーンと50だろう?」

リ「初めてなのよ!」

マ「ドキドキ!」

店「さぁ、次の試合が始まるよ!」

ゴワ~ン!ドラのような音が鳴り響くと、試合が始まった!《いっかくうさぎ》が素早く、《スライム》に攻撃を仕掛ける。《スライム》が《いっかくうさぎ》に反撃するが、ダメージを受けない!…《おおがらす》も善戦し、少しヒヤヒヤしたが、リオの予想通り《いっかくうさぎ》が勝利した!

マ「やったぁ!」

店「おめでとう~!見事的中だ。

 賭け金10ゴールドが17ゴールドになって戻ってきたぜ」

マ「えぇ、たった7ゴールドしか増えてないの?」

店「次の試合に今の獲得額をそのまま賭けることも出来るぜ。

 どうする?」

リ「なるほど、それでダブルアップ次第では大金に化けるってわけね」

マ「どゆこと?」

リ「いいわアンタはわかってなくて。

 何回も連続で当てることが出来るなら8000ゴールドになったりもするってコトよ」

マ「え♪じゃぁやろうよ!」

リ「そんなに甘くないのよ!

 全部の試合が《いっかくうさぎ》と《スライム》だったらアタシも入り浸るけどね。

 さっきみたいに《こうもりおとこ》が3匹並んだらどうすんの?何の予想も立たないわ」

マ「どうなるの?」

リ「頭がよくても当たらない試合もあるってことよ」

マ「えぇ!じゃぁやめようよぉ!」

リ「アンタさっきからうるさいわねぇ」

マ「だってよくワカンナイんだもん(汗)」

リ「まぁそのほうがイイわ。ギャンブルなんて無関心なほうが良い。

 たまぁーに、気分転換にでも来てみましょ」

マナはあくびをしている。

リ「…とにかく、金持ちの冒険者が多かったり、バカみたいに熱狂してる人がいたりする理由がわかったわ」



『僧侶だけで魔王を倒すには?』

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