CHAPTER 11
賢者は啓示を終えると、重い扉を開いた。
ムーンブルクとローレシアをつなぐ海底通路がある。
賢「道は一本道じゃが、魔物が棲みつくようになった。心して行かれよ」
通路であって洞窟ではない。人が通行のために造ったものだから構造は単純だが、今は魔物がうごめくのだった。ローレシア大陸では目にすることのない、おどろおどろしい魔物の姿があった。
3匹のまじゅつしがあらわれた!
派手な模様の白装束を着た、人型の魔物だ。魔物なのか?奇妙な顔をしているがよく見ると面であるようで、その内側は人なのかもしれなかった。
ロ「いかにも呪文を使ってきそうだな!」
サ「まずは様子見だ!」
サマルは《レイピア》でなぎ払った!まじゅつしA、B、Cに10程度のダメージ!
まじゅつしAは《ギラ》を唱えた!サマルは16のダメージを受けた!
サ「ひえー!強力な《ギラ》だ!」
ローレはまじゅつしAに勢いよく攻撃!まじゅつしAをやっつけた!
ロ「戦えるぞ!」
サ「そのようだね!」
まじゅつしCは《バギ》を唱えた!風の刃が二人に襲いかかる!
ローレ、サマルはそれぞれ10程度のダメージ!
サ「集団呪文まで使いやがる!子分にしてほしいな」
ロ「冗談を言ってる場合じゃないぞ!」
まじゅつしBは《ギラ》を唱えた!ローレに17のダメージ!
ミ「まずいわ!二人とももう体力が危ない!
どうしよう、でも…!私はローレ様が優先なの!!」
ミユキは《ホイミ》を唱えた!ローレのHPが28回復した!
ロ「サマルがまずいぞ!ちょっと待て、今《やくそう》を…」
サ「いや要らん!ローレはまじゅつしBを仕留めてくれ!」
ロ「しかし…!」
サ「ほら、早く攻撃しろよ!」
ロ「出会ったばかりで死に別れは早すぎるぞ!」
サ「《ホイミ》!」サマルのHPが30回復した!
ロ・ミ「え…??」
サ「うん?何か言ったか?」
まじゅつしBは杖でローレになぐりかかってきた!ローレはすばやく身をかわした!
ローレの反撃!まじゅつしBをやっつけた!
サマルのこうげき!まじゅつしCをやっつけた!
サ「ふー!思った以上に魔物が強いな!心してかからないと」
ロ「サマルー!!」ローレとミユキはサマルに駆け寄った。
ロ「サマル、君回復魔法まで使えるのか?」
サ「言ってなかったっけ?」サマルはあっけらかんとしている。
ロ「知らないよ!
一体どれだけの手の内を隠してるんだ?
この際だから出来ることを全部教えておいてくれ!」
サ「大したことはないさ。
あとは《キアリー》。解毒の魔法が使える程度さ。
ロ「全体攻撃に《ギラ》に《ホイミ》に《キアリー》!
君、天才なのか!?」
サ「いやぁ天才なんて、言われたことも思ったこともないよ。
器用貧乏っていうんだ。こういうの。テヘヘ」
ロ「天才だよ…!!
そうじゃないにしても、君は『万能』なんだ。『器用貧乏』なんかじゃない…!」
サ「そうかな?エヘヘ」
ミ「サマル様、カッコイイですわ!!」
サ「ローレみたいに分厚い胸板をしていないと、かっこいいとは言われないんだ僕の国じゃ。
トレーニングにも励んでるつもりだけどね。なかなかムキムキにはならないよ(笑)」
ミ「体質の違い、かもしれませんね」
サ「体質?」
ミ「えぇ。強くてもムキムキになりにくい人もいます」
サ「そういうもんかな?うちの強い兵士はみんなムキムキさ」
ミ「みんな、見た目だけで強さを推し量ろうとするんだわ…」
『転生したらローレシアのメイドさんだった件』
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