top of page

CHAPTER 2

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月2日
  • 読了時間: 4分

更新日:2024年5月4日

CHAPTER 2


城から少し離れると、モンスターが襲いかかってきた!魔王の手下たちである。

王子は腰の鞘からにぶく光る《どうのつるぎ》を抜刀し、構えた。




ミ「きゃー!王子!

 スライムとあばれこまいぬですわ!」

ロ「君、戦えるのか!?」

ミ「いいえ、まったく!

 図鑑で読んだのでございます!」

ロ「ガクっ!

  30mも下がっていなさい!敵を威嚇しなければ君を後回しにするはずだ」

魔物たちは、戦おうとするものが好きである。

王子は弱そうなスライムのほうから狙いを定め、慎重に剣を振り下ろして仕留めた。

その隙を狙って、あばれこまいぬが王子に飛び掛かってくる!

王子は避けきれず、2ポイントのダメージ!

ロ「くっ!これしき!」

王子は素早く反撃に出るが、一撃では倒せない!

あばれこまいぬは再び王子をひっかいてくる。王子は2ポイントのダメージ!

王子は三たび剣を振り下ろし、無事にあばれこまいぬをやっつけた。


ロ「もう大丈夫だ。出ておいで」ローレは剣を鞘に仕舞った。

ミ「は、はい!」

ロ「君はそうしていつも、隠れていなさい。

 魔物たちは、剣を構えないものにはあまり襲ってこない。

 僕は城の若者で一番強いんだ。戦いは任せてくれたらいい」

王子はミユキを安心させようと、胸を張って言ったが、たった1つの戦いで4ポイントものダメージを受けたのは少々誤算であった。魔物が以前より強くなっているという噂は本当だったのだろうか。


ミ「ところでローレ様。

 まずはどちらへ向かうおつもりですか?」

ロ「北のリリザの町へ行こうと思っている。

 旅の道具や情報を手に入れなければならないからね。

 ローレシアの城下町はすぐ通り抜けなければならなかったから、《やくそう》も買えなかったよ」

2人は北を目指した。城の周辺は平原ばかりが広がっている。時おり林もあるが、隣国との交易はしやすい土地柄になっている。空は青く、草木がなびくはのどかで、ミユキはあまり恐怖を感じないのだった。

すると余計な言葉も口に出る

ミ「ローレ様。

 王子の祖先である勇者ロト様は、ローラ姫をお姫様抱っこしてさすらったそうですよ?」

ロ「ふうん。それが何か?」

ミ「え?いえ、なんでもありませんわ」

もう!ローレ様ったらニブいんだから!しかしそんな純朴な王子だからこそ、ミユキは篤く慕ってきたのである。

王子の後ろについて二人きりで歩くだけでも、ミユキは幸せであった。


再びモンスターが襲い掛かってくる!

今度は手ごわいあばれこまいぬが2匹だ!

王子は少し緊張を感じ、でも臆することなく気力を奮い起こして飛び掛かっていった。

倒せない相手ではないが、また少々の傷を負っての戦闘となった。


戦いは続く。またしてもあばれこまいぬが2匹!

しかも、あばれこまいぬはこちらが身構える前に襲い掛かってきた!

あばれこまいぬAの攻撃!王子は2ポイントのダメージ!

あばれこまいぬBの攻撃!王子は3ポイントのダメージ!

まずい!王子のHPはもう残りが4だ!一撃で倒せないあばれこまいぬが2匹、王子は命の危険を察知した!

しかし戦場で引くことを知らない王子だ。勇猛にあばれこまいぬAに斬りかかった!やはり一撃では倒せない。

あばれこまいぬAの反撃!

ロ「やばい!どうする!?」王子はしっかりと身を守った!王子は1のダメージ!

しかし、あばれこまいぬBはもう飛び掛かる体勢に入っている!

ミ「《ホイミ》ー!!」

なんと、王子のHPが全快した!!

ミ「ローレ様!!

 戦いはローレ様にお任せいたします!

 でも、ローレ様の命はわたくしが守りとうございます!!」

ロ「ミユキ…!君、魔法が使えるのか!?」

ミ「えへへ。

 あ、ほら、危ないー!」

王子は我に返り、目の前の魔物に体勢を戻した。

一太刀、二太刀、王子は気力を取り戻し、無事あばれこまいぬをやっつけた!


ミ「きゃー!ローレ様さすがですわ!」

ロ「はぁ、はぁ。

 さすがなのは君だよミユキ。まさか魔法が使えるなんて。

 魔法は、王族の血を引く者や限られた者しか使えないはず…なのにどうして?」

ミ「え?ほら、あの…、わたくしもよくわからないのです!

 子供の頃、寝食を共にする仲間が大けがを負ったとき、その子を治したいと強く願いました。そしたら…こんなの出来ちゃったんです。理由も何もわかりません。てへ」

ロ「城の者たちは知っているのか?君が魔法を使えることを」

ミ「いいえ、誰にも言っていません。

 魔法が使えると知ったら、大騒ぎになってしまいますから…」ミユキは憂いを秘めた声で、うつむきがちに言った。

ロ「そうだな」

ミ「でも、でも、もう平気なんですから!

 お城の人は誰もいませんので、わたくしが《ホイミ》を使っても大丈夫なんです♪」

ミユキは明るい声で言った。



『転生したらローレシアのメイドさんだった件』

bottom of page