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CHAPTER 37

CHAPTER 37


昼過ぎ、ついに催しは開催された。

ローレは控え室から闘技場に歩み出る。

衆「うぉーーーーーーー!!」

数百人もの観客が荒々しく盛り上がっている。

司会が大声で号令を掛ける。

「さぁー本日の挑戦者は、ムキムキのマッチョマンだぁ!

 これはすごい記録が期待できるぞぉー!!」

衆「うぉーーーーーーー!!」観客は一層盛り上がる。

サ「…!

  おい、あれ!あの司会者、昨日の武器屋じゃないのか!」

ム「まぁ!そうだわ」

司「今日は残念ながら、主催のグビアナ城主は出張でお留守だ!

 でも司会者のヒルドンが責任を持って、ルール通りに厳正に審判するぞぉ!」

衆「うぉーーーーーーー!!」

司「ルールはご存じのとおり、挑戦者と狂犬の一騎打ち!

 魔法、武器、アイテムの使用は不可だ!まさしく体と体のぶつかり合い!

 観客席まで血汗が飛ぶぜ!」

衆「うぉーーーーーーー!!」

司「殺す必要はない!どちらかが腹や背を地面に着けたら負け!試合終了だぁ!」

衆「うぉーーーーーーー!!」

ロ「…!

 殺す必要がないのか?殺処分が目的なのに…!?

 ………」

ローレは数秒考えた。そして口を挟んだ。

ロ「ちょっと良いですか?」

司「聞き入れようじゃないか!初めての挑戦者君よ!」

ロ「王様は今日、見ておられないのですね?」

司「そうだ。残念だなぁ!」

ロ「ルールに則って勝てば、報酬は貰えるのですね?」

司「もちろんだ!当然、斬りながら回復もできる《きせきのつるぎ》を狙ってるんだろうなぁ!」

衆「うぉーーーーーーー!!」

ロ「わかりました」

司「それじゃぁ、1匹目の狂犬の登場だぁ!シーザー、カモーン!!」

すると向こうの登場口から、気性の荒いドラゴンキッズもどきの狂犬が放り出された。

狂「グルルルルル!!」

司「それではぁ、試合開始ーー!!」


「うぉーーーーーーー!!」

と熱狂する観衆を尻目に、しかしローレは動かず突っ立っているのだった。

敵の様子をうかがっている。

狂「グルルルルル!!」

シーザーは威嚇がてらに鋭い爪で空を掻いた!

しかしローレはまだ動かない。

衆「おいなんだよ!怖気づいたのかぁ?」

しびれを切らし、シーザーがその爪で襲いかかってきた!

なんと、ローレは身を守った!シーザーの攻撃でローレは4ポイントのダメージ!

そこでローレは反撃…をしない!

ローレは様子を見ている。

…本当に様子を見ている。シーザーの体を観察している。

ロ「外の狂犬より動きが鈍い。それに…ところどころ傷を負っている?」

そのとおりだった。シーザーは体調万全ではなかった。あちこちに傷を負って、赤い血も見え隠れする。

ロ「見世物のために、何度も戦わされてるのか?」

シーザーはまたしびれを切らし、今度は勢いよく頭突きを喰らわせた!

ローレは静かに身を守っている!ローレは2ポイントのダメージ!

そしてまたもローレは動かない。

シーザーは大きな助走を付けてとびかかってきた!

ローレは素早く身をかわした!

シーザーは向こうに着地したが、息を切らしている。

シーザーは相手に噛みつこうと突進してきた!

ローレは巧みに、鎧の小手で身を守った!

シーザーはローレに噛みつくことが出来ず、よろけて倒れ込んでしまった!

激しく呼吸を乱し、倒れたまま動けない。

ロ「……。

 これ、僕の勝ちですよね?」

衆「うぉーーーーーーー!!」

司「うん?そ、そうだな!ローレの勝ちー!」

衆「うぉーーーーーーー!!

 斬新な戦い方をしやがるぜぇ!」

コロッセオは熱狂している。



『転生したらローレシアのメイドさんだった件』

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