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エピソード11 『碧い鳥 -最高の医療は何だ?-』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月30日
  • 読了時間: 2分

エピソード11

陽菜たちは、ハーブティのティカップを持ったまま、

次の部屋に向かいます。

隣のドアは飛ばして、そのまた次のドアです。

「あれ?」

今度の部屋は、とても殺風景。

研究室というよりも、仮眠室という感じ。

ベッドが1つ、ぽつんと佇んでいます。


「お嬢さん、病気持ちとおっしゃっていましたね。

 宜しければ私が、最新鋭の施術を、施してさしあげましょうか?」

「え?何か施術してくださるんですか?喜んで!」

「いや、喜んでいただけるとも限らないのですよ…

 なにぶん、特殊な治療なのです。

 それに、衣服を脱いでいただく必要があるのですが…」

「え?服を!?」

陽菜は、ロコツに怪訝な顔をしてしまった。


「え、えぇ、まぁ。

 ですから、気が進まなければ、やらないほうが良いかとは思います。」

「どうしよう?」

陽菜は、秀樹の顔をのぞき込み、お伺いを立てた。

「…いいんじゃない?僕が見てる前で犯罪を犯すとは思えないし。」

秀樹は冷静です。


「わかりました。お願いします。

 でも、本当に服を脱ぐんですか?」

「えぇと、裸になる必要はありません。

 なるべく肌が出ていたほうが良いですが、まぁ、下着程度が無難かと。」

陽菜はブラジャーをしていなかったので、

タンクトップとショーツという格好になった。

「私も少々脱ぎますが、よろしいですか?」

「…どうする?」陽菜はまた、秀樹の顔をのぞきこむ。

「まぁ、状況を見ながら。かな?」

秀樹はまたも、冷静だ。

おじさんは、エンジ色の衣を脱ぎ、

Tシャツとトランクスの格好になりました。


「では、ベッドに寝転んでください。」

「…やっぱり、そうなるの…?」

陽菜は戸惑いながらも、おじさんの言うとおりにしました。

大丈夫。秀樹がついてるから。


陽菜がベッドに横たわると、

おじさんもベッドに入ってきました。

そして、「失礼しますよ」と断りを入れると、

陽菜の体を優しくハグし、そのまま包み込むのでした。

「中が見えなくなりますが、毛布もかけますよ?」

「…はい。」

陽菜はドキドキしながら、慎重に答えた。

さぁ、次は何が起こるの!?

陽菜は、無意識のうちに目を閉じて、体を硬く硬直させていました。

何かいろいろまさぐられると思ったので、体がこわばったのです。


…でも、30秒経っても1分経っても、

特に何の動きもありません。

そしておじさんは、話しはじめました。

「ははは。どうか、肩の力を抜いてください。目は閉じたままでもかまいませんが。」

「はい!」はいと答えたけど、硬直はおさまらない…

「…でも、いつになったら施術がはじまるんですか?」

「ははは。もう始まっていますよ。」


『碧い鳥 -最高の医療は何だ?-』

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