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エピソード16 『ミシェル2 -世界の果て-』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月24日
  • 読了時間: 2分

エピソード16

食事代は私が払うことにしたの。なんか色々お世話になったし。

オムレツは、30マルッカって言われたけど、40マルッカ払ってきた。

なんか嬉しいじゃない?感動しちゃったの私、この店主のさりげない優しさに。

食べたら、旅行屋じゃなくていったん宿に戻ることにしたの。

8時じゃまだ、旅行屋さん開いてないのよ。

まだちょっと眠かったから2時間仮眠して、それでまた出たわ。

マリウシュの言ってたとおり、

パックツアーとやらなら、直前の航空券が安く買えたの!

明後日の便が、6,000マルッカよ!

その日はそれから一人で観光して、

翌日は同じドミトリーの女の子2人と一緒に観光したわ。


飛行機の日。

空港までのバス乗り場に、マリウシュは見送ってくれたわ。

「色々と、どうもありがとう」

私は、ワンピースのすそをお嬢様みたいに持ち上げて、丁寧にお礼を言ったの。

「いいんだよ。俺もこうやっていろんな旅人に世話になってきたんだ。

 ところでそのワンピースだけど、もうやめたほうがいいな。」

「え!臭う!?」私は慌てて袖の匂いをかいだわ。たしかにもう5日も着っぱなし。

「臭うとかっていうんじゃなくてだな、防犯上の問題だよ。

 ワンピースっていうか、スカートをはかないほうがいい。旅では。

 ロングスカートならまだしも、ひざが見えそうな丈はやめておきな。」

「防犯上?」

「変な男が寄ってくるんだよ。発情期の男が。」

「あ、そう。」私、そういうのあまりピンとこないの。ワンピース好きなのよ。

でも忠告は受け止めることにしたわ。

「エジプト行くならなおさらだ。

 ヨーロッパとは違うからな。用心しろよ。」

「エジプトって、みんな発情してるの?」

「それもあるけど、だますヤツが各段に増える。

 観光業者は誰も信用ならんよ。」

「わかったわ。気を付ける。」


『ミシェル2 -世界の果て-』

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