エピソード17 『沖縄クロスロード』
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- 2023年3月14日
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エピソード17
ふらふら…バタっ!
「!!ヒヨリ!?」
なんと、ヒヨリが突然、倒れこんでしまったのだ!
寸でのところで、マリがヒヨリを抱きとめた。
疲労が極度に溜まってたのかな。この子はもともと、もやしっ子なのだ。
「ちょっと!誰か男の子ー!」
結び宿のおばさんが大声で助けを呼ぶと、
中から、宿泊客とおぼしき若い男性たちが4~5人、駆けつけてくれた。
彼らはすぐに状況を察し、
協力し合って、ヒヨリをリビングまで担ぎこんでくれた。
とりあえずソファーに横にしてやれたけれど、
ヒヨリは意識を失っていた。可愛い顔で寝息を立てている。
宿泊客とおぼしき女の子たちが、
濡れタオルやら水やらフルーツサラダやらを、テキパキと運んできてくれた。
見ず知らずの、ユカたちのために…!?
結び宿のおばさんが、状況を代弁してくれた。
「…というわけで、彼女たち泊めてあげたいんだけど、
個室もドミ(相部屋のベッド)も、空いてないのよ。」
見知らぬ旅人たちの優しさは、とどまるところを知らなかった!!
「カンタンじゃん!オレらのベッド、空けてやろうぜ?」
青い海パンのよく焼けた男の子が、さらっとそう言ってのけたのだ!
「いいよ。別に。」仲間たちも、涼しい顔で同意してくれている。
「お姉さんたち、ドミでも大丈夫?大丈夫ならベッド空けてあげますよ。
オレら、リビングのソファーで寝りゃいいからさ。」
「ドミなんて!フザけたこと言わないでよ!」
と、半年前のユカたちなら一蹴していたところだろうけど、
今この状況において、ドミのベッドは、
4ツ星ホテルの天蓋ベッドよりも100倍以上、輝かしく見えた。
ユカたちは、1つ返事でその申し出を受け入れた。
そうして予想外に、ユカたちの初ドミトリー体験は訪れたのでした。
『沖縄クロスロード』



