top of page

エピソード19 『お遍路さんの集まる喫茶店』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月31日
  • 読了時間: 2分

エピソード19

「…それであなた、

 今晩は、どこで寝るつもりなの?」


「いやぁ、わかんなけど、

 1つ2つ先の駅の、ベンチだろうなぁ…(笑)」


「…ですよね(笑)

 でも、別に、

 先を急いでるってわけじゃ、無いんでしょう?」


「うん。まったく、急いでないっス」


「ちょっと待ちなさい。

 私の友人が、

 あなたを、一晩泊めてくれるかもしれんのよ。


 電話してみるから、待ってね?」



私は、

近所に住んでいるチユキちゃんに、電話をしたのです。

彼女もまた、変わり者で…

50近い年齢なのに、十代みたいな可愛らしさなのです!!

爺さんたちは、みんな、彼女にメロメロですよ!

それなのに、

他人に手を差し伸べることが大好きで、

家にわざわざ、6畳のプレハブ小屋を建てて、

お遍路さんやらを、泊めたりするのです。


…また、ヘンなこと想像してないですよね!?

彼女には、タケちゃんというラブラブの彼氏がいるので、

下心で連れ込むようなことは、しないのですよ(笑)


電話をすると、彼女、

彼がどんな子であるか、ロクに尋ねもせず、

いつも通りの、お花畑のような口調で、

「えぇよぉ♪」と、答えてくれました。



私は、彼に報告しました。

「大丈やって♪

 ただ、

 今日は夜中まで浜辺に出とるそうやから、

 閉店まで、ここで待っとってや。

 店閉めたら、

 私が車で、海岸まで送ってったるわ。」


「わーい!ありがとう♪」



「ところであなた、

 名前は、なんて言うん?」


「うん?

 みんなからは、ムカイくんって呼ばれてますねぇ。」


『お遍路さんの集まる喫茶店』

bottom of page