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エピソード19 『全ての子供に教育を』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月15日
  • 読了時間: 2分

エピソード19

利典さんを見送り終えると、

プーマは、改めて俺に握手を求め、名前を尋ねてきた。

「タカシ」と名乗ったが、どうもそれは発音し辛いらしい。

よって、俺のあだ名は「タクシー」になった。まぁ、何でもいい。


「それでタクシー、キミは何しに来たの?マスメディア?」

英語はかなり流暢に話せるらしい。俺よりも上手い。

「いいや。

 俺、この村に学校をプレゼントしようと思って。」

「学校?スタディ・スクールか?」

「そう。この村の子供たちにも、教育を受けられるようにしてあげたいんだ。」

「へぇ。日本人ってそういうヤツ多いらしいな。

 あっちこっちの村で、日本人が学校を建ててるよ。

 タクシーは、何かボランティア・グループの代表なのか?」

「いや、俺は個人だよ。個人で勝手に動いてる。」

「へぇ!個人でってのは、珍しいな!」

「それで、学校の建設をしたいんだけど、

 どうすれば良いかな?

 何か、建築会社とかに委託すればいいのかな?」

「建築会社か、ナンまで行かなきゃ無いな。

 それ、オレがエージェントやってやろうか?

 要は、学校を建てたいんだろう?」

「え?君がやってくれるの?」

「いいとも!

 でもタクシー?キミ、お金は持ってるのか?金が掛かるぜ?」

「うん。金の心配は要らないと思う。

 とりあえず、5万ドルの予算はある。」

「5万ドルか!

 それだけありゃ充分だよ!オレが請け負ってやるよ!」



話は思いのほか、トントン拍子に進んだが…

プーマに託してしまって大丈夫なんだろうか?

やや不安なところがある。

かと言って、プーマ以外に交渉できる人間がいないのだ。

プーマに頼るしかない。


『全ての子供に教育を』

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