エピソード2 『おばあちゃん子の輪廻』
- ・
- 2023年4月6日
- 読了時間: 1分
エピソード2
そうして私の人生も、第2幕がはじまった。
神奈川の市街地から、鹿児島の田舎町に舞台を移して。
生活スタイルがずいぶん急変したので、さすがに最初は、面食らった。
けれども、よくよく眺めてみれば、その変化の数々は、決して悪いものではなかった。
まずは、食生活だ。
母は、日本家庭のそれのとおりに、ナポリタンやハンバーグを頻繁にこしらえていたが、
おばあちゃんの食事は、およそ毎回、純和食であった。
肉はほとんど出ず、もっぱら魚と野菜の煮物である。
ほかの6歳児たちであれば、不満が続出なのかもしれないが、
どうも私にとっては、おばあちゃんのこの古めかしい食事は、とても合っていた。
肌はかゆくなくなったし、唇も腫れなくなった。
おやつに関しても、
スナック菓子や洋菓子は、ほとんどお目に掛かれない。
ふかしたサツマイモやおにぎり、バナナ…健康的な食品ばかりであった。
スナック菓子を食べたいという欲求は、それなりにあったが、
おばあちゃんのおやつがどれだけ健康に良いか知ったときには、
うらめしさよりも感謝のほうが、100倍は大きかった。
『おばあちゃん子の輪廻』



