エピソード2 『お遍路さんの集まる喫茶店』
エピソード2
先ほど紹介した「副業」を、
一つ一つ、具体的にご案内していきましょう。
まず、
インターネット・カフェについて。
これはもう、本当に、
ノートパソコンを一台、カウンターに置いてるだけなのです。
もちろん、ネットは繋がっています。
喫茶店のお客さん方が、
ちょっとした調べ物をされるのに、
お一人辺り、5分くらい使われることが、多いです。
「ミクシィ見てきた」とか、
「時刻表の確認をさせてもらいたい」とか、
そうした、ちょっとしたことが、多いです。
一日の総利用者数は、多くて10人といったところ。
若いお客さんですと、
20分、30分と、パソコンの前に座りっぱなしであることも、あります。
しかし、
他にもパソコンを使われたい方が現れれば、
すぐに、席を譲ってくださいますよ。
マナーが悪くて注意したことは、一度も、ありません。
…お察し頂けているとは思いますが、
特に、料金は頂戴しません。
飲食代に加算したりも、しません。
一体、
私たちが必要で置いているだけのパソコンに、
お客さんがお金を払う道理が、一向に、見当たりません(笑)
時には、飲食もされずに、
「ちょっと、ネットだけ貸してくれ」と仰る方もおられますが、
「どうぞ♪」と、快く、応じています。
つまるところ、
非常に自由であり、非常に開放的です。
都会の方々からすれば、
自由であり、開放的であることは、
トラブルの源と思われるやも、しれません。
しかし、
少なくとも、
私たちは、何のトラブルも、起きていません。
あまりにトラブルが続くようであれば、
何らかの制限を設けることも、検討はするのでしょうけれど、
少なくとも、向こう10年くらいは、
その必要性には迫られないような気が、しています。
私は、
個人食堂や喫茶を食べ歩くのも、一つの趣味なので、
同じようなサービスを行っている店も、何軒か、存じております。
トラブルも無しに、うまく循環している店の特徴は、
「商売っ気の無い店」という共通項に、尽きます。
つまり、
店先に、下品なのぼりや看板、張り紙などを、
だらだらと並べ立てたりは、しないのです。
たいていの店主は、
それらの下品な宣伝の代わりに、花を植えています。
出来合いの花ではなく、
「よく手入れされた花」です。
飲食業の合間に、庭に出て手入れされる姿も、よく、見かけますよ。
それくらいの両立は、難なく可能です。
自ら手入れに勤しむほど、花を愛される方々には、
商売っ気の無い店主が、多いように感じます。
…すると、
必然的に、
「お得!」の看板や煌々としたネオンよりも、植物のほうを愛する、
優しいお客さんが、多く来店してくれます。
私は知っています。
「よく手入れされた花々」は、
番犬よりも、ホーム・セキュリティよりも、
私たちを、守ってくれるのです(笑)
『お遍路さんの集まる喫茶店』



