エピソード22 『沖縄クロスロード』
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- 2023年3月14日
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エピソード22
今帰仁城(グスク)には到着したものの、どこに行けばいいかわからない…
パンフレットの地図は見ず、とにかくテキトウに歩いた。
散策は散策で楽しんだけど、
やはりユカは、お告げが喋り出すのを心待ちにしていた。
せーふぁ御獄(ウタキ)ではどんなときに起きたっけ?
昨日の夜道ではどんなときに起きたっけ?
ユカはその共通点を考えた。手がかりを探した。
静寂だ!
ユカたち以外に誰もいない、静かなところで、
神様は語りかけてくる。昨日はそうだった気がする。
ユカたちは、他の観光客に着いていくのをヤメた。
人の少ないほう、少ないほうを選んで歩いた。
するとやがて、裏庭のようなところに出てしまった。
先には誰の姿も見えない。進んでいいのかも、よくわからない。
立ち入り禁止の看板とか、無かったとは思うけど。
どうせ、注意する警備員とかも居やしない。
だからユカたちは、そのまま歩みを進めた。
やがて、裏庭は行き止まりに達した。
人なんて誰もいない。
色んな種類の草木がほんぽうに伸び、ノンキにそよいでいた。
どの草木もみんな、気楽そうだ。好き勝手に揺れ、でも、誰の邪魔もしない。
まるで、本州から離れて暮らす沖縄の住人たちみたいだ。
手ごろな木陰に座り込んで、涼むことにした。
ペットボトルを取り出して、ノドを潤した。
ヒヨリのノドにも、はちみつレモンをたっぷり流し込んだ。
しばらく誰も、喋らなかった。草木だけがそよそよと揺れていた。
10分経っても、何も起こらなかった。
ヒヨリは寝ちゃったのか?横を向いてみたけど、寝てはいなかった。
眠そうではあった。
「もぉー、神様!次に何したらいいか、教えてよ!」
シビレを切らして、ユカは思わず、そうつぶやいてしまった。
神様に話しかけてる自分を見られて、ちょっと恥ずかしかった。
しかし、思いがけず風向きは変わった!
「ナキジ…。」
ヒヨリが何かをつぶやいた。
「え?何か言った?」ユカは聞き返した。
「ナキジン。次の行動は、今帰仁。」ヒヨリはまた、虚ろに喋っている。
「今帰仁?今帰仁に行けってこと?」
「次の行動は、今帰仁。」
ヒヨリはそれしか言わない。神様はそれしか言わない。
「今帰仁に行けって…ここがその今帰仁だよ!?意味わかんない。」
『沖縄クロスロード』



