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エピソード24 『トトロの森のけもの道』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2023年3月23日
  • 読了時間: 2分

エピソード24

僕らは、

そのおじさんへのあいさつを最後に、

入り口まで、戻ってきた。

モチロン、

コンビニまでも戻ってきて、車を発進させた。



時間はまだ、朝の7時かそこいらだったから、

家に帰るには、あんまりにも、早過ぎた。


ハルオは、

テキトーに、車を走らせた。

とりあえず、東京方面には、向かった。

2時間ばかしも掛けて、西東京のほうに入ってって、

米軍基地の近くの「小さな服屋」が、目に留まると、

ヤツ、急ブレーキを踏んだ!

…何やら、むしょうに、気になったらしい。



ヤツは、

こういう「直感的衝動」を、絶対に、逃しはしない。

たとえ、

その急ブレーキで、僕が死んじゃったとしても、

それでもヤツは、

その服屋に入っただろうさ。

人生ってのは、

そうでなくちゃいけないんだよ。

「直感的衝動」ってのは、

学校よりもバイトよりも、友人の命よりも、重要なのさ。



その店は、

若いお兄さんが営む、サーファー系の店だった。

服の他に、ビーチ系の雑貨が幾らか置いてあった。

ヤツの好みに、割かし、ハマったようだった。


ヤツは、

いつもながらの気さくなあいさつで、臆せずに声を掛けると、

0.5秒で意気投合して、

「トトロの森」のエピソードを、話し始めた。


店のお兄さんは、

意外にも、柔らかい物腰と丁寧な口調で、

明らかに年下な僕らに、丁寧に話した。

僕は、サーファー系の兄ちゃんって生き物は、

みーんな1人残らず、チャラいモンだと思ってた(笑)



彼は、僕らの「トトロ話」のお返しに、

面白い情報を、提供してくれた。


「…そういえば、

 この辺の、『聖蹟桜ヶ丘』って駅の近くに、

 『耳を澄ませば』の舞台になった、あの階段があるとかナイとか…」


「えー!?オモシロソウ…!!」



2人の意見は一致して、

次は、その階段を探して、ウロウロとさすらった。

1時間ほど探しても、

それらしき場所は、見当たらなかった…

車では入れない場所だったんだろうか。


僕らは、

諦めて、

そのまま東京を突っ切って、市川へと戻っていった。



…この「冒険」は、

僕とハルオが2人で行ったモノの中では、

極めて、小ぶりな部類のモノなんだ。

でも、

それにしては、やけに印象深い体験なんだよ。


それは、

「子どもにしか見えないトトロ」という妖精が持つ、

フシギな魔力・引力によるものだろう。



はたして、

僕が、あと1週間でも早く…大人になる前に…

『トトロの森』に行っていたなら、

僕らは、どうなっていたんだろうか?

あのけもの道の、あの穴倉(あなぐら)は、

どうなっていたんだろうか!?


それを知っているのは、

「まだ子どもであるキミたち」だけなんだ。

リサーチのほど、ヨロシク、頼むよ♪



…いや!

ソコで見たモノは、

誰にも言わずに、胸に秘めておいたほうが、イイだろうね♪


2012/08/15 完筆


『トトロの森のけもの道』

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