エピソード3 『アオミ姫』
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- 2023年4月1日
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エピソード3
「ねぇ、私、
お姫様なんてヤメたいわぁ。
礼儀作法(れいぎさほう)も算数も、もう、ウンザリ!!」
お姫様は、
ペットであり親友でもある、ホトミにグチりました。
ホトミは、犬です。
犬ですが、まっ黄色のカラダをしています。
おでこのところに、☆のマークが付いています。
なんともめずらしい犬なんですが、
姫の部屋にはめずらしいモノばかりですから、
べつに、誰もフシギがったりは、しません。
「ホンマに、姫、やめたいんかなぁ?」
「へ??
今、誰かしゃべった??」
「ワシだよ。ワシ」
「ワシ??」
「姫のひざの上に、おるやろがぁ?」
「へ??
ホトミがしゃべったの??」
「そうやぁ。」
「犬が、しゃべれるワケ、ないじゃない!?」
「そんなこと、どうでもえぇわぁ。
それより、姫さん。
姫様稼業(かぎょう)を、辞(や)めたいんかなぁ?
ホンキかなぁ?」
「ホンキよ!
もう、コリゴリだわ!!」
「せやかて、
可愛いドレス、着れなくなるでぇ?
オモチャもケーキも、なくなっちゃうでぇ?」
「え…?
そ、そんなの、アオミ、興味ないわよ!!
もう、飽(あ)きちゃったわよ!!」
「ホンマぁ?
女に二言(にごん)はナイかぁ?」
「ホンマよ!!」
「よし。
じゃぁ、手を貸してやるさかい。
窓を開けてみなはれ。
今ちょうど、
窓そうじのあんちゃんが、カベに足場をこさえてるんやわぁ。
その足場をたどれば、 姫さんでも、脱出(だっしゅつ)できるでぇ。
今なら、そうじのあんちゃんも、昼メシ食べてるわぁ。
どうする?
こんなチャンス、2度とナイかもしれへんでぇ?」
『アオミ姫』



