エピソード3 『小さな大ちゃん』
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- 2023年4月7日
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エピソード3
オレとムカイくんは、
いつも並んで歩いていたから、
極端にデカいのと極端にチビいのが並ぶことになって、
一種の名物のようになってしまった。
最初のうちは、
ムカイくんと並んで歩くのが、イヤだった。
オレのチビさが、際立ってしまうから。
でも、
そのうちに、イヤではなくなってきた。
改心させられたんだってば。
ある日、ムカイくんと一緒に下校している時、
オレは、例の、
「『名は体を表す』なんてのは、ウソだ!」
という持論を、不満げにヤツにぶつけた。
ヤツは、こう言ったのだ。
「大ちゃんの両親は、
大ちゃんに、『背が高くなってほしかった』ワケじゃなくて、
『器の大きな人間になってほしかった』んじゃないの?」
オレは、
小学校3年生にして、初めて、
「目からウロコが落ちる」というものを、経験した!
ヤツは、さらに続けて言った。
「器の大きさって、見た目じゃわかんないから、
大ちゃんのことを好いてくれる人は、
大ちゃんの頑張りを見てくれる人だよね?きっと。
そういう人たちとツルんでると、快適だと思うなぁ。」
オレはその時、
「背の高い人」に憧れるのは止めて、
「器の大きい人」に憧れるようになった!
『小さな大ちゃん』



