エピソード4 『真理の森へ』
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- 2023年3月19日
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エピソード4
8月のある晴れた日、私は、日本をあとにしました。
ヨーロッパというのはとても遠い場所だと思っていたけど、
10時間足らずのフライトで、フィンランドに着いてしまった。
あまり知られていないけれど、
フィンランドは日本に一番近いヨーロッパなのです。
ヘルシンキの空港は、とても静かでした。
人が少ないという意味ではなく。
いや、それもあるにはあるけれど、
働く人々が誰しも、おしとやかである気がしました。
行き交う旅行者もおおむね、おしとやかである気がしました。
渋谷やニューヨークを愛するタイプの人は、この国には来ないのです。
カフェのテーブルやイスは、とてもモダンでお洒落です。
どこかの美術館のカフェみたい。
いや、カフェのテーブルのみならず、
空港の構内看板や荷物カートですら、お洒落なのです!
物がスタイリッシュであることは、この国にとって当然であるらしい。
静かでスタイリッシュ。
降り立ってわずか45分にして、私はフィンランドが気に入ってしまった。
私は、そのままユスキュラに向かったりはしませんでした。
せっかくなので、首都ヘルシンキも観光したかったので。
そのために、少し日程にゆとりを持って、飛行機に乗ったのです。
ヘルシンキの中央駅からほど近いところに、宿を取りました。
東京で言えば有楽町駅くらいの至近距離だけど、
あんなにゴミゴミしていなくて、驚くほど静かです。
首都の中央駅からトラム(鈍行路面電車)で10分の場所に、
すでにもう、静かな住宅街が広がっているのです。日本とはえらく違う。
周りは、赤レンガの建物ばかり。黒い三角屋根が、古風な赤レンガをモダンに見せています。
私の宿は、ユースホステルという安宿です。
安宿もまた、静かでスタイリッシュでした。
さわやかで優しいスタッフが、不慣れな私に色々と教えてくれるのでした。
『真理の森へ』



