エピソード4 『首長の村の掟 -真実の物語-』
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- 2023年3月12日
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建物を出てみると、
トゥクトゥクのドライバーが、満面の笑みで、僕を見ていた。
待ち構えていた。
トゥクトゥクというのは、幌(ほろ)付きのバイクタクシーのことだ。
基本的には、地元民向けの、チープな交通手段であるが、
すっかり、貧乏なバックパッカーたちの御用達となっている。
ちなみに、
トゥクトゥクのドライバーに、土産物屋なんぞを連れ回され、
挙句に、法外な料金を吹っかけられるという話を、よく耳にする。
旅のシロウトは、警戒していても、カンタンに騙される(笑)
でも、それで良いのだ(笑)
バイタクに騙されるのは、「通過儀礼」であり、「お約束」なのだ(笑)
みんな、そうやって強くなるのである。
余計な土産物を買ったりしなければ、被害額は、数百円程度だろう。
土産物に目がくらむ物質主義者は、
被害額が10倍にも達するかもしれない。ご愁傷様です。チーン。
ちなみに僕は、タイではなくベトナムで、
7,000円ほど、被害に遭っている(笑)
だから、恥ずかしがることも無ければ、悔しがることも、ないよ?
…何はともあれ、
今は、「クモの巣」の餌食になってみるしか、なかった。
旧市街に行くために、他に移動手段が無く、
歩いたら何時間も掛かるのだ。
彼は、全てを察した上で、
ああして、笑顔で立ちはだかっているのだ。
多少ボッタクラレるのを覚悟で、値段交渉してみる。
旧市街までの相場が、わからなかったけれど、
相手の言い値を訊くと、60バーツ(150円ほど)だとのことなので、
「じゃぁ、30バーツしか、払わない!」
と、毅然と言い切った。
彼に見捨てられると、僕としては大ピンチなのだけれど、
かと言って、ヘコヘコ言いなりになったりは、しない!
交渉成立!30バーツで押し通せた。
トゥクトゥクは、
どうヨイショしても、「乗り心地の良い乗り物」とは、言えない。
舗装状態の芳しくない田舎のほうだと、尚更である。
「遊園地のアトラクション」だと、思っておいたほうが良い。
それなら、セレブな「旅行者」たちでも、耐えられるだろう(笑)
…いやいや!
これはこれで、面白い乗り物ではあるし、
面白い時間では、あるんだよ?
だから、バックパッカーたちは、
いつの時代も、トゥクトゥクを愛用し続けているのだ。
たとえ、ヘンな場所に連れて行かれても、
それはそれで、面白い体験が出来ることも、多い!
少なくとも、文句ばかり言って、膨れっ面を続けてしまうなら、
そういう人は、何に出くわしたって、楽しめたりは、しない。
全ては、自分の心掛け次第なのだ!
4~5日も東南アジアに滞在して、
一度もバイタクやトゥクトゥクに乗らなかったなら、
それは、「旅」とは言わない。「旅行」だ。
あなたは、「旅人」ではなく、「旅行者」だ。
『首長の村の掟 -真実の物語-』



