エピソード5 『イエスの子らよ』
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- 2023年3月4日
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渡された服は、紺色ばっかりの服だったわ。エルサとおそろい。
修道院っていうのは、みんな同じ服を着るのよ。
私にはちょっとブカブカだったけど、まぁいいわ。小さいよりマシ。
修道院では細かいことでモンク言っちゃダメって、お母様が言ってた。
オーダーメイドの服は無いし、高級なクツも無いのよ。修道院は。
エルサは、私を食堂まで案内してくれたわ。
エルサが案内してくれなかったら、きっとたどり着けなかったと思う。
修道院って広いの。学校よりもっと広いのよ。
それにしたって入り組んでるわ。テキトーに造ったんじゃないの?
食堂も大きかったわ。天井は高くないけどね。広いの。
大きなテーブルに、イスがたくさん並んでいるわ。100人は座れそう。
でも今は、誰もいなかったわ。私とエルサ2人だけ。
夕方の5時ですもの。まだ夕飯の時間じゃないんだわ。
私たちの姿に気づくと、キッチンのシスターが、
「手前のイスにお座りなさい。」と言ったわ。
私が「はい」と言うより早く、
エルサが、「はい。かしこまりました」とお上品に言ったわ。
エルサったら、またネコかぶりはじめたのかしら?
すぐに、料理が運ばれてきたわ。約束どおり、オムレツ。
ふぅー!やっとありつけたわ!
私、別にオムレツが大好物ってわけじゃないの。
けど、こんなにじらされたなら、オムレツだってうれしいものなのよ。
オムレツを食べ終えて、少し休んで、体を洗って。
寝巻きに着替えたら、夜は読書の時間なんですって。
図書室があるのよ。エルサに案内してもらって、本を一冊借りてきたわ。
難しい本ばっかり置いてあるの。
最新の流行の本とかは無いの。一番新しいのでも、10年くらい前のなんじゃない?
とにかく、難しい本ばっかりよ。
難しい本読んでると、眠くなるでしょ?だからよ、きっと。
『イエスの子らよ』



